スキルを活かして活躍中!
「JACI同時通訳グランプリ」受賞者INTERVIEW

通訳2019.04.16

2019年6月に「第2回 JACI同時通訳グランプリ」が開催されます。
現在、LINE株式会社で社内通訳・翻訳者として活躍中の石井悠太さんは、
2018年の「第1回 JACI同時通訳グランプリ」の社会人部門でグランプリを獲得しました。
参加の動機や大会当日のこと、グランプリ獲得後の変化などについてうかがいました。

「第1回 JACI同時通訳グランプリ」社会人部門 グランプリ 石井悠太さん
LINE株式会社 Employee Success室 英語通訳翻訳チーム
Profile: 1985年生まれ。2008年、慶応義塾大学法学部法律学科卒業後、大手広告代理店に勤務。法務関連、海外事業などを経験し、2016年に退職。16年2月から17年末までオーストラリアのクイーンズランド大学大学院へ留学し、日本語通訳翻訳修士課程を修了。18年3月にLINEに入社。社内通訳・翻訳者として活躍中。

取材協力/LINE 株式会社、一般社団法人 日本会議通訳者協会

 

予選よりも本選で良い結果が残せました
パフォーマンスの向上につなげたいと思います

Q「同時通訳グランプリ」に応募したきっかけは?
オーストラリアのクイーンズランド大学大学院で通訳・翻訳を学び、帰国後、LINE に入社しました。通訳ニーズが高い会社で、英語だけでなく韓国語の通訳者も多数在籍しています。対面での会議だけでなくテレビ会議で同時通訳をする機会も多いので、入社当初は通信状況で変化する音声や、ノンネイティブのなまりの強い英語の聞き取りに苦労していました。ちょうどその頃、「JACI 同時通訳グランプリ」のことを知りました。久々に大学院の頃のようにビジネスとは違う内容をブースに入って通訳したいなと思っていたことと、審査員の方からフィードバックをいただいてパフォーマンスの向上につなげたいと思い、締め切り直前に応募しました。

Q予選の準備は?
予選は、送られてきた動画を見て日→英、英→日の同時通訳を録音して、提出しました。テーマは「人類多様性に関する社会」(日→英)、「脳科学・精神疾患」(英→日)とあらかじめ発表されていて、時間は各 10 分程度でした。事前準備として、テーマに関連した書籍を読んだり、仕事帰りに大学の図書館で調べ物をしたり、単語帳を作っていました。

予選のテーマ「脳科学・精神疾患」(英→日)に備え、本を読んだり用語集を作成。

Q本選はどうだった?
予選通過者のスコアが公表されたのですが、日英も英日も予選通過者の平均点より低かったので、それで開き直れたといいますか、気軽に楽しもうという気持ちで本選に臨むことができました。

本選では、実際にスピーカーの方が会場でお話ししている内容をブースで通訳しました。予選通過者が 2 人でペアになって、各方向を 5 分交代で2回ずつ担当したので合計の持ち時間は20 分です。スピーチのテーマは、日本語が人権関連、英語はCAPA (是正措置と予防措置) と事前に伝えられていたので、予選のときと同じような準備をして当日に臨みました。

いざスピーチが始まってみると、英→日は聞いたことがあるメソッドの話だったので、ある程度、内容が予測できました。そのおかげで落ち着いて通訳ができて、アウトプットにも気を配ることができました。実際、英→日のほうが評価はよかったようです。

一方、日→英はさまざまな国の人権問題を紹介する講義形式のスピーチでした。トピックは幅広かったのですが、大学院時代に先生から「国際関係は通訳者である以上避けて通れないから、常にアンテナを張っておくように」と言われていたので、意識的に見ていたテレビのドキュメンタリー番組などが参考になりました。

Q受賞の感想は?
予選のスコアがいまひとつでしたので、グランプリ受賞はまったくの予想外で、とてもうれしかったです。イベント後の懇親会では通訳エージェントの方から登録のお声がけをいただき、JACI の会員である通訳者の先輩方ともつながりができました。また、大学院の先生からお祝いのメッセージが届いたり、会社でも今回の結果を人事査定に加味してくれたりと反響が大きかったので、参加して本当によかったです。

現在、LINEの社内通訳・翻訳者として活躍中。