翻訳者になるには?仕事ジャンル別にデビュールートを解説

翻訳者とは、どんな仕事?

翻訳とは、ビジネス文書のほか書籍や映画など、外国語のあらゆる文字情報を現地語化する仕事。訳すものは幅広く、グローバリゼーションの一端を担う。主に、「産業翻訳」「出版翻訳」「映像翻訳」などのジャンルがある。

マンガで紹介! 翻訳者の1日

ジャンル別に翻訳家のデビュールートを解説

産業翻訳

契約書、プレスリリースなどのビジネス文書や、マニュアル、仕様書などの技術文書を翻訳する。医薬、特許、IT、金融など専門性の高い分野の仕事もあり、和訳だけでなく英訳のニーズもある。多様な業種の一般企業、官公庁などから仕事が発生するので、仕事の需要は景気の動向に影響されるが、常にさまざまな仕事があり、それぞれ専門性を持って活躍する翻訳者も多数。

求められるスキルビジネスや技術の最先端に関わる文書の翻訳が多いので、語学力はもちろん、その分野の高度な知識が必須。調査力も必要になり、PCスキルも欠かせない。

仕事をするにはまずは翻訳会社のトライアルに合格すること。フリーランス以外に企業内で翻訳をする「社内翻訳者(インハウス)」、フリーランスの立場で社内に出向いて働く「オンサイト」として働く人もいる。



 

出版翻訳

外国語の書籍や雑誌の記事などを翻訳する仕事。ミステリやSFなどのフィクションから、自己啓発、ビジネス書などのノンフィクションや絵本まで、種類は多様。書籍だと訳者の名前も本に載るものなので、名前が残る仕事として、憧れる人も多い。

求められるスキル原書を読みこなす読解力に加え、作家と同等レベルの高い日本語力や表現力が必要。読者対象に合わせた文章構成ができる力と豊かな日本語表現力が求められる。

仕事をするには仕事は出版社の編集者から直接依頼されるのが一般的で、訳者が公募されるわけではないためデビューまでに時間がかかる人も。翻訳スクールなどでプロの指導を受け、プロの下訳から始めたり、リーディングをしたり、自分で訳したい本の企画を売り込むといった積極性も必要。



 

映像翻訳

劇場公開映画、TV(地上波・CSなど)番組、DVD作品、Webの動画配信など、あらゆるメディアの映像コンテンツの台詞やナレーションを翻訳する。翻訳の手法には字幕と吹替がある。字幕や吹替には特有のルールがあるため、専門的なテクニックが必要。

求められるスキル台本を読みこなす語学力と、豊かな日本語表現力が必要。字幕は字数制限、吹替は話者の口の動きに合わせるなど、映像翻訳特有のルールをマスターする必要がある。

仕事をするには映画やDVD、CS/BS放送だけではなく、ネットの動画配信のコンテンツが急増するなど、メディアの多様化で映像翻訳者の活躍の場は増えている。ただし志望者も多いので、映像制作会社や映像翻訳に強い翻訳会社にアプローチするほか、業界内の人脈のツテなども必要に。