• 通訳ガイド

2024.03.01 UP

セカンドキャリア
ミドル・シニアから通訳ガイドになるには

セカンドキャリア<br>ミドル・シニアから通訳ガイドになるには
※『通訳翻訳ジャーナル』WINTER 2024より転載。

どうすれば、ミドル・シニアからプロとしてデビューすることができるのか?
通訳ガイドの福井ミッキー道孝さんにお話を聞いた。

ミドル・シニアから通訳ガイドになるには?

【通訳ガイドインタビュー】
早期退職後、試験に合格
人気ガイドとして70代でも
ロングツアーでフル稼働中

2023年になり、インバウンド市場が再びにぎわっている。通訳ガイド歴17年の福井ミッキー道孝さんも、今春からツアーガイドの依頼が途切れない状態でフル稼働中だ。コロナ前には通訳ガイドとして年間200日ほど稼働していたが、今年も同等のペースで仕事が入ってきている。「またミッキーのツアーに参加したい」と、リピートするお客様も多いという人気ガイドの福井さんは、74歳を迎えた今も、海外からのお客様を連れて、日本各地を飛び回っている。

★Career Step★
貿易関係の仕事から通訳ガイドへ

~50代
貿易会社やメーカーの海外部門に勤務。その間、ドイツ(4年間)、スウェーデン(8年間)に駐在。通訳ガイドに興味を持ち、一度、試験にもチャレンジするがこのときは不合格

56歳
会社の方針転換もあり、早期退職することに。

57歳
退職後、本格的に通訳案内士をめざすため、通訳案内士試験の専門スクールに通う。

58歳
通訳案内士試験に合格。通訳ガイドとしての仕事をスタート。

74歳(現在)
現役ガイドとして年間200日稼働。

海外の顧客に日本を案内
ガイドの仕事に興味を持つ

複数の会社の海外部門で働き、海外駐在歴も長い福井さんが通訳ガイドに興味を持ったのは、取引先との商談や接待がきっかけだ。
「ビジネスマン時代に海外顧客と日本各地の産地で商談をした後に、周辺の観光地を案内する機会が多数あり、その際、通訳ガイドという仕事があることを知りました」
通訳ガイドへの興味から、とりあえず、通訳案内士試験のスクールに1年ほど通ってみた。その時は合格には至らなかったが、英語で日本の魅力を伝えるための学習はとても楽しく、刺激を受けた。
 
56歳の頃、日系企業の海外法人の社長を務めていたが、会社の業務縮小や方針転換もあり、退職を決意。次のキャリアとして選んだのが通訳ガイドだった。そこで改めて通訳案内士試験のスクールを受講する。
「退職後、時間ができたので集中的に勉強しました。年齢によるハンデは感じませんでした。むしろ常識問題や地理、歴史問題では、社会経験が長いほど知識が豊富になるので有利だったと感じます。英語も長年の積み重ねがアドバンテージになりました」

試験合格後は、NPO法人 通訳ガイド&コミュニケーション・スキル研究会(GICSS)の新人研修を受講。その流れで、GICSSから仕事の紹介を受ける。
「初仕事は台湾からのお客様の1デイツアーでした。その後、特に自分から営業などはしなかったのですが、大手旅行代理店の方を紹介していただくなどのご縁に恵まれました」

関西在住の福井さんには、京都、奈良、大阪の1日ツアーなどの仕事のチャンスが巡ってきた。そういったデビュー直後の案件をしっかりと務め上げた。新人ガイド時代はパッケージツアーを多く経験し、それに慣れるとロングツアーやインセンティブツアーなど、経験が求められる業務にシフト。デビューから現在まで、同じ大手旅行会社からの依頼が、途切れることなく続いている。

※『通訳翻訳ジャーナル』WINTER 2024より転載。

ツアーにて殺陣の体験を福井さんが実演。

Next→コロナを経て
新たなステージへ

福井 ミッキー道孝さん
福井 ミッキー道孝さんFukui Michitaka

大学卒業後、貿易会社(2社)、メーカー(1社)の海外部門に計33年間勤務。退職後、通訳案内士試験(現在は全国通訳案内士試験)に合格し、2006年より専業の通訳ガイドとして稼働開始。パッケージツアー、FIT、インセンティブ、VIP&セレブまで多岐に渡り、通訳ガイドおよび商談通訳等の業務に従事。