視聴者を引きつける字幕やセリフづくりを学ぶ

フェロー・アカデミーでは通学・通信講座とも、初級・中級・上級の3レベルで講座を開講。基礎からプロレベルの技能習得を目指す、体系的な映像翻訳コースを設けている。

通学講座の入口となるのは初級の「映像基礎」。ドラマやドキュメンタリー作品などを教材に、「吹替」「字幕」「ボイスオーバー」のルールを学びながら、各手法の翻訳テクニックを身につける。またプロの必須ツールである字幕制作ソフトの基本操作講習や、プロの声優を招いたアフレコ演習も行い、映像翻訳の基本をバランスよく学ぶカリキュラムとなっている(※アフレコ演習は中級・上級の吹替クラスでも実施)。

中級では、映画やテレビドラマを教材にした「吹替・字幕」「吹替」「字幕」に「ドキュメンタリー」を加えた4講座を開講。手法とジャンルに特化し、それぞれのルールに則りながら、視聴者を引きつける翻訳のコツを習得する。

中級の4講座をより深化させたのが、上級の4つのゼミクラスだ。各クラスとも中級と同じ講師が担当し、1本の作品を「商品として仕上げる」ことに重きを置いている。実際の仕事を想定した指導がなされるため、すでに仕事を始めている方が、プロによるフィードバックを求めて学びに来るケースも少なくない。

中級・上級クラスの受講生に対しては、「トライアル対策セミナー」(無料)も開催。映像制作会社の字幕・吹替ディレクターを招き、トライアル合格のポイントや現場が求める翻訳者像を伝え、優秀な方には仕事の打診を行っている。

求人情報を常時提供 講師が仕事を紹介することも

通信講座では、初級として「はじめての映像翻訳」を開講。アニメやドラマ、ドキュメンタリー作品を教材に「吹替」と「字幕」のルールを学ぶ。テキストを読み、課題を翻訳・提出すると、後日添削された訳文と「解説/訳例」が返却される、という流れだ。そのほか、「字幕制作ソフト基本操作講習」と習熟度を確認する「ミニトライアル」という2つの特典も用意されている。

中級の「映像翻訳<吹替と字幕>」では、30分1話完結のドラマを教材に、吹替と字幕それぞれの訳出を行う。1話を丸ごと訳すことで、登場人物の感情やストーリーの流れ、伏線を意識した字幕・セリフづくりを学んでいく。

上級の「マスターコース」は3カ月に1回(年4回)、「吹替・字幕」「字幕」「吹替」「ドキュメンタリー」のいずれかが開講される。現役の映像翻訳者が添削指導にあたり、「商品として通用するか」という観点で丁寧にフィードバック。トライアル合格に向けた仕上げを行う。

仕事のサポートとして翻訳者ネットワーク「アメリア」を通じ、複数の映像制作会社からの求人を常時紹介。また講師が直接、受講生・修了生に仕事を紹介するケースも多く、デビューを強く後押ししている。

修了生インタビュー

修了生 鶴馬夕紀さん(つるま・ゆうき) 短大英文科卒業後、アパレル企業に就職。2011年4月にフェロー・アカデミーに入学し、「映像基礎」を経て、田中武人講師の「字幕」「田中ゼミ」を受講。2015年2月に修了し、現在は働きながら字幕翻訳に携わっている。手がけた作品は、ドラマを中心に30作以上。

修了生
鶴馬夕紀さん
(つるま・ゆうき)

短大英文科卒業後、アパレル企業に就職。2011年4月にフェロー・アカデミーに入学し、「映像基礎」を経て、田中武人講師の「字幕」「田中ゼミ」を受講。2015年2月に修了し、現在は働きながら字幕翻訳に携わっている。手がけた作品は、ドラマを中心に30作以上。

講師の紹介でプロデビュー
いい恩師と仲間に出会えてよかった

外資系アパレル企業で働きながら、映像翻訳者として活躍する鶴馬夕紀さん。プロとなってまだ2年目だが、ドラマを中心に30作以上の字幕を手がけている。
「週末はもちろん、平日の出勤前や夜にも翻訳しますね」

場所を選ばない仕事に憧れ、英語が得意で映画が好きだったことから、映像翻訳に興味を持った。「通いやすく、現役プロの先生方に教えてもらえる」と、2011年4月にフェローに入学。「映像基礎」で字幕・吹替・ボイスオーバーの基本ルールを学んだ後、『ホテル・ルワンダ』や『CSI:科学捜査班』などの字幕で知られる田中武人講師のもと、中級、上級クラスでスキルを磨いた。

「私はもともと面倒くさがりなんですが(笑)、徹底的に調べる先生の姿勢に自分の甘さを痛感し、しっかり調べる習慣がつきました。字幕づくりのポイントに加え、『誤訳や誤字脱字などのミスを絶対にしない』『原則より制作会社の意向を優先する』といったプロの心得を学べたのもよかったです」

校内のパソコンルームで字幕制作ソフトを使って課題に取り組むため、プロ必須ツールもマスターした。上級のゼミクラスにはセミプロもおり、そのぶん指導や質問の中身も高度だったため、「現場に近い雰囲気の中で実践的な勉強ができた」という。

2015年2月にゼミクラスを修了し、ほどなくして講師の紹介でプロデビュー。以降、コンスタントに仕事を受注できているのは、恩師のおかげでもある。

「先生は制作会社からいろいろと依頼を受けていて、私たち修了生や受講生にも仕事を振ってくださるんです。今はみんなと分担して某長寿SFドラマシリーズを訳しているところ。面倒見のいい先生と頼れる仲間に出会えたので、フェローで学んで本当によかったと思います。もっと経験を積んで、『ぜひ頼みたい』と言われる翻訳者になりたいですね」