第8回 マルハ実践編 ~ リゾートマンションは買いか?

リゾートマンションのデメリット

● 月々の固定費が高い
大浴場やプールなどの設備を備えているがゆえに、管理費・修繕積立金は通常のマンションより高い。僕の部屋は間取り1K、面積35m2程度だが、水道光熱費の基本料金も合わせると3万弱取られる。つまり行かなかったとしても毎月3万円ほどの費用が発生する。その出費を毎月の翻訳収入で何の問題もなくカバーできないなら、経費として割り切れないなら、やめておいた方がいい。例えば「3万円も払ってるんだから行かなくちゃ」のように考えるなら、行けないことがプレッシャーになってしまうし、行きたくもないのに行って出費をさらに増やす結果にもなりかねない。

なお、管理費・修繕積立金はネット上で見られる不動産資料にも明示されているが、例えばマンション全体の修繕積立金の不足が判明すると、入居後に引き上げられる場合もある(実際に僕も既に1度引き上げられている)。越後湯沢エリアのマンションは築25年前後のものが多く、老朽化が進めば修繕積立金が取り崩されていき、管理費等の引き上げが多発する恐れもある。そのほか、固定資産税と住民税も毎年発生する(僕の場合でそれぞれ約5万円と5千円)。
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● 実際の費用はさらに高い
まずは交通費。僕の場合、自宅からの距離は170km程度だが、高速代とガソリン代を含めて往復で1万円ほどかかる。加えて電気料金が半月いて5千円ほど。食費は1日1500円として2万円ほど。計3万5千円で、雑費も入れると固定費と合わせて毎月7万の費用となる(ただし本宅の光熱費や食費はある程度減る)。翻訳に集中できるようになって稼ぎが増えるなど、これに見合う効果を期待できないならやめておいた方がいいかもしれない。僕自身も、そう言い切れるまでにはまだ至っていない。

● 不要になっても売れる保証はない
これが最大最恐のリスク。飽きたり管理費を払えなくなっても、何しろ売り手に比べて買い手が極めて少ないので、いつ売れるか分からない。管理費負担が敬遠されるため、いくら値を下げても(場合によってはタダにしても)売れるとは限らず、売れない限り高い管理費を支払い続けなければならない。自分が死んでも売れなければ、子孫に迷惑をかけることになる。

売れば管理費負担から解放され、買い手がそれを背負うことになるという意味で、リゾートマンション市場は大変失礼なことに「ババ抜き」と形容されたりもする。僕は今、ジョーカーを喜んで引いて見せびらかしているということか。

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● ほんとに廃墟のような物件もある
管理費滞納者が多発し、それによって修繕積立金の不足が深刻化し、管理費等が引き上げられて滞納者がさらの増加。この悪循環の結果、修繕が思うように進まない、というケースもある。

● 避暑にはならない
越後湯沢の場合だが、夏涼しそうに見えて、実は東京と大して変わらない(特に昼)。苗場までいくと標高が高くて涼しいが、東京からのアクセスは劣るし、店も非常に少ない。こもって仕事をするためには、それもいいかもしれないが。また、苗場には大浴場などの設備がない代わりに管理費が1万円程度という物件もある(苗場で毎年開催される「フジロックフェスティバル」のためだけに購入する人もいるらしい)。

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(苗場にて)

● ご近所さんに不仲による別居と思われかねない
最初のうちは。だんだん事情を知られるようになり、最近は「フーテンの寅さん」のように思われている。

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これで買う気もすっかり失せてしまっただろうか?それでも購入を検討したいということなら、内覧はもちろん、そのマンションの管理費滞納状況や、修繕費の積立額、今後の修繕予定を必ずチェックしてほしい。不動産会社の営業担当者だけでなく、僕のような居住者の話も聞くとなお良い。
また、賃貸物件(使わなくなったオーナーが管理費を回収しようと賃貸市場に出すケースなど)もあるので、まずは試しに借りてみるという手もある。

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