第51回 スティーブ・ジョブズの言葉を胸に

一行翻訳コンテスト2011.10.16

■オススメの一冊

『Alien Vault: The Definitive Story of the Making of the Film』
(Ian Nathan)

では今月の1冊目。ペーパーバックではないのですが、Ian Nathanの「Alien Vault: The Definitive Story of the Making of the Film」 からご紹介。これは映画というより一つの現象となったエイリアンの映画撮影秘録です。かなり凝った内容で、写真やグラフィック、図面などに加えて、レプリカのポスターなども含めた資料集ともなっています(日本のポスターまである)。僕はスプラッターとかは嫌いなんですが、ずっと見続けているのがこのエイリアンとプレデターかな。(ちなみにAVP2はさすがに画面をうんと小さくしてみましたが。)ゾンビとかはだめ。でもあれはアメリカのように土葬の国だから出てくる話だなあとも思います。書き出しはこんな感じ。

Everyone remembers the first time. I was too young to see it on its initial cinema release, although I caught the director’s cut twenty-five years later — clinging to the armrests for dear life. In 1979, I was a ten-year-old boy in the thrall of the sweeping joys of Star Wars. A cinema outing to see Alien was beyond both my liberal upbringing and the laws of the land. Good thing, too; you need to be ready.
Like so many of the film’s victims, I thought it would be something like Star Wars: dreamy, heroic, and polished like a Cadillac. Yet, its posters were strange. What was this oval rock spilling green light?

昔一度書きましたが、空港の「Alien Passport」が「Foreign Passport」に変わったくらい、alienという言葉の意味を変えたのがこの映画でした。現在、ファースト・エイリアンの監督、リドリー・スコットがエイリアンの続編を制作中ということなので、こちらも楽しみです。

■今月のペーパーバック

『The Tale of Hill Top Farm』
(Susan Wittig Albert)

さて今月のペーパーバック。Susan Wittig Albertの「The Tale of Hill Top Farm」をご紹介します。これはシリーズもので著者はテキサスの人ですが、舞台は英国、時代は20世紀初頭、そして主人公はBeatrix Potterという実においしい設定。もともとビクトリア朝のミステリーも手がけている人で、またヤングアダルトも60冊以上ものしているということで読みやすく、雰囲気のある内容となっています。これはシリーズもので既に6冊が発刊されていますが、とりあえず第1巻を取り寄せてみました。物語は舞台となるソーリでトリバーさんが亡くなるところから始まります。このあたりの英国の習慣とか、村人たちの会話とか、とにかく何ともたまらない雰囲気とか情景描写が次々と出てきます。さらに主人公がベアトリクス・ポッターですから、登場する動物たちもしゃべります(笑)。亡くなったトリバーさんのところに宿泊するはずだったベアトリクス、どこに泊まるの。というわけで、その部分の会話。

“If I’m not mitaken, Miss Tolliver was expecting Miss Potter to stay with her for a fortnight. She’s due to arrive shortly.”
(ここから動物の会話。ちなみにRascalは犬でCrumpetはメス猫です。)
“She’s right!” Crumpet exclaimed to Rascal. “I’d forgotten, but Tabitha told me that she and Miss Tolliver were expecting a guest. Miss Potter is an eccentric, apparently. She keeps a pet hedgehog.” Crumpet wrinkled her nose distastefully. “Fancy her keeping a foolish hedgehog when she might have a clever, sophisticated, useful cat!”

なかなか楽しそうでしょう? お約束の村のマップもあり。良かったら読んでみてください。(fortnightなんていかにもイギリス。)

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