多様な分野をカバーしたレベル別実務翻訳講座

 サン・フレア アカデミーは、実務翻訳で50年以上の実績を誇る㈱サン・フレアが運営する翻訳学校だ。「特許」「医薬/化学/環境」「金融/法務」「IT/電気/機械」など産業翻訳の多様な分野をカバーした講座はレベル別にわかれており、初級者から上級者まで幅広く対応している。
 通学科は年4回(4月・7月・10月・1月)開講、通学科と同一のテキスト・カリキュラムを採用した通信科は随時受講可能であり、ライフスタイルに合わせて通学科/通信科を選択できるので無理なく学習を続けられる。2022年8月現在、通学科はオンラインによる授業を実施しているが、一部の講座では対面式もしくはオンラインと対面のハイブリッド式を採用している。

現役翻訳者による少人数のきめ細かな指導

 通学科は最大6名の少人数クラスで、各分野のスペシャリストである現役翻訳者が講師を務め、実践的な翻訳テクニックを直接指導する。通信科は翻訳課題への添削とコメントを通してきめ細かく指導し、受講生からの疑問・質問にも丁寧に回答する。
 今回は、通学科の中級講座「医学・薬学」を修了し、上級講座「医学・薬学」で学んでいる堅田正輝さんにお越しいただき、スクール担当スタッフの中川さんとの対談の場を設けた。「医学・薬学」講座の特徴やプロデビューへの備え、医薬翻訳市場について語っていただこう。


受講生×スクール担当スタッフ 対談インタビュー

 

「医学・薬学」講座で学ぶ中で翻訳の「作法」が身についてきたことを実感

毎回の授業がとても楽しく目からウロコの思い

中川正和さん(以下、中川):堅田さんは、翻訳会社でコーディネーターをされていたそうですが、なぜ医薬翻訳を学ぼうと思われたのですか。

堅田正輝さん(以下、堅田):業務を通してプロ翻訳者の活躍を目の当たりにするうちに、立場を替えて翻訳という仕事に携わりたいと思うようになったことがきっかけです。医薬分野を選んだのは、関心を維持しながら学び続けられそうだと思ったからです。

中川:翻訳業界の方にサン・フレア アカデミーを選んでいただいて光栄です。決め手になったのは何でしょう?

堅田:やはり「TQE(翻訳実務検定)」です。翻訳の仕事をいただけるようになるにはTQEに合格するのが一つの方法だと考え、TQEを運営しているサン・フレアで学ぶことが一番の近道だと思いました。

中川:中級講座「医学・薬学」を修了し、現在は上級講座を受講中ですが、どんな感想をお持ちですか。

堅田:毎回の授業がとても楽しいです。なんとなく不自然な訳文だなと思っている文章も、先生の提案一つですっきりした読みやすい文章になることも多く、目からウロコの思いです。上級講座については、課題を提出するのに苦労もあります。まだまだ処理スピードが遅く、単語の意味を理解するのにも調べ物が必要で、改めて翻訳は難しいと感じています。先生から「よく調べていますね」とねぎらいの言葉をかけていただくこともあるのですが、そんな時はうれしさを感じる半面、「読む人が読めばどれだけ調べたかもわかるのだな」と怖さも感じます。

中川:上級講座は、TQE合格やトライアル合格をめざしている方を対象としており、課題もより実践的な内容です。そのぶん挑みがいのある難しさになっていると思います。各分野で活躍する現役翻訳者が、リサーチを含めた実践的な翻訳テクニックをお伝えしますので、ぜひプロの技を学び取っていただきたいと思います。

堅田:翻訳においては、原文読解力、日本語表現力、専門知識が重要な要素ですが、授業ではそれ以外の細部まで指導いただけるのが非常にありがたいです。日本語だけ見ればほぼ同じ意味の単語でも、医薬分野では使う単語が規定されるなど、翻訳には「作法」があるということを痛感しています。普通に生活していたら気にしないルールですが、最近は翻訳の「作法」が身についてきたように感じます。また、テキストには重要な単語が繰り返し出てきますので、2回目、3回目は自信を持って適切な訳語を選択できるようになりました。

サン・フレアの講座で使用されているテキスト。各講座において学ぶべきことがテキストとしてまとめられており、体系的に翻訳スキルを習得することができる。通学(オンライン)・通信講座どちらも共通で使用されている。

授業を振り返って課題を克服しTQEに再チャレンジしたい

中川:堅田さんは初めからTQEをめざしていらっしゃいましたが、もう受検されましたか。

堅田:中級講座修了後1カ月ほどで受検したのですが、残念ながら数点足りず不合格でした。減点された箇所は、のちのち上級講座の中でも指摘された点だったので、授業を振り返って課題を克服し、近い将来リベンジしたいです。

中川:上級講座を受講しながら、TQE合格やトライアル合格めざして、着々と準備中ということですね。

堅田:治験関連は特に学習が足りていないと感じているので、もっと補強する必要があると思っています。準備としては、授業で習った細かいルール等はエクセルにまとめ、訳文についてはCATツールを使ってメモリを作成しています。これからトライアルにも応募しようと思っているところです。

中川:本校でも、TQE受検対策などの短期集中型のセミナーを実施したり、講座修了後も翻訳技術や翻訳に役立つ知識、スキルを身につけていただける場を設けたりしています。状況や目的に合わせて受講できますので、プロデビューに備えてうまく活用していただければと思います。

堅田:TQE合格後、どうすれば翻訳案件を受注できるでしょうか。

中川:TQEに合格すると、「翻訳実務士」と認定され、プロの翻訳者として本校の母体である㈱サン・フレアに登録することができます。サン・フレアでは、50以上の言語とあらゆる産業分野に対応する翻訳サービスを提供していますので、堅田さんのように「医学・薬学」分野が得意な方には医薬分野の案件を発注することになります。

堅田:医薬分野にはどのような案件があるでしょうか。最近の翻訳市場について教えてください。

中川:サン・フレアは翻訳業界トップクラスの取引実績があり、年間取引件数は3万件を超えています。2021年度実績では、「ライフサイエンス」分野で2576件、「医療機器」分野で389件を扱っています。治験関連や薬事申請、市販後調査、学術関連などさまざまなドキュメントがあります。医薬分野の翻訳はいつの時代も着実にありますし、産業翻訳のほかの分野より安定したニーズが期待できると思います。堅田さんも医薬分野の学習を続けて、ぜひプロの翻訳者として活躍してください。

堅田:お仕事をいただけるようになるために、まずはTQE合格とトライアルの受験ですね。「医学・薬学」講座で学んだことをしっかりと振り返り、強化が必要な箇所を補強しつつチャレンジしていきます。本日は貴重なお話をどうもありがとうございました。

中川:どうもありがとうございました。


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