第58回 ハワイで手に入れた読みやすいおすすめ本

■第57回ウルトラショート翻訳課題の講評

<今月の課題文>

And yet, if you hedge your bets with a non-committal answer, you look like someone who is too vacillating and lacking incisiveness to be an Oxbridge star…”

<解説>

まず最初にざっと内容を見ておきましょう。タイトルは「あなたは自分が賢いと思いますか?」です。ケンブリッジ大学法学部の面接における質問ですね。

これは非常に悩ましい質問です! 慎み深く、「いいえ」と答えれば、もちろん面接官は、あなたを文字通りに受け止めて、オックスフォードやケンブリッジへの入学を認めないでしょう。当然ながら、入学できるのは賢い人だけですから。(少なくとも噂ではそうなっています。)「はい」と答えれば、自分が馬鹿であると暗に言っていることになるかも知れません。まず、面接官は、(面接の反対側の席に座っているという)立場から、あなたよりも賢いわけで、あなたが面接官と同じレベルかも知れないと示唆することは、不合格へとまっしぐらということになります! それに、自分の賢さを過信している者が賢いとは思えませんし、最高の学生が当然求められるような、学ぶことを受け入れる姿勢に欠けることも考えられます。だからといって、当たり障りのない回答でお茶を濁そうとすれば、オックスフォードやケンブリッジの輝く星になるには、逡巡が過ぎ、鋭利な論鋒に欠ける人物に映るでしょう。

くらいの意味です。最後の文のみが課題ですが、できれば全体を訳してみると流れが出てくると思います。ここではわざと敬体で訳してみましたが、最後の方に常体の訳例を挙げておきます。「hedge your bets」は、(安全を期して)二股をかけておくという意味ですが、ある程度工夫して良いと思います。non-committalは「曖昧な」という意味です。vacillateはためらう、incisivenessは鋭さですが、いずれもうまく工夫してあるかを見てみたいと思います。

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