第55回 ピンチはチャンス 学びの時間を

■第54回ウルトラショート翻訳課題の講評

<課題文>
“Immortality Will Kill Us All”
There are wild postings with that statement all along First Avenue. If you’ve been in Midtown recently, you’ve seen them. They’re simple black-and-white posters. Just type. No fancy fonts or designs in the background. No web address. That one sentence is all they say, over and over again, down and across the hoardings.

<解説>
先月も本の紹介で述べたように、不死になることは必ずしも幸せを意味するわけではない、というディストピア小説です。最初の行は、文字通り訳せば「不死性は私たちを全員殺す」ですが、そのままではつまらない。「不死が俺たちを殺す」とか「不死が俺たちをだめにする」とかいろいろ工夫できるはず。次の行は、このstatement(言明とかですが、警句とかでもいいかも)が書かれたpostings(掲示物)がFirst Avenue沿いに複数あったわけです。wildは「めちゃくちゃに」とか「でたらめに」くらいでもいいかも知れない。Midtownはミッドタウンでいいと思います。こういう時には「あなた」とか「君」とかを入れないで訳すこと。「最近ミッドタウンに行ったなら、目にしているはずだ」くらいで。白黒のポスター(ここも複数)は問題ないですね。Just typeは、「文字がベタ打ちされている」くらいでもいいかも。fancy fontはお洒落なフォント。文字もオシャレじゃないし、背景のデザインもご同様ということですね。ウェブのアドレスもない。hoardingsは、板囲いですが、英語では広告板という意味もあります。ここは文脈なしなのでどちらでも可。要はdown and acrossですから、上から下へ、右から左へということですね。「あたりかまわず」という感じ。そこに同じことが書かれているから、over and over againになるわけです。「ただ一言だけ。それが繰り返し繰り返し、板囲いの上にところ構わず書かれていた。」みたいな感じかな。ではコメントに行ってみましょう。

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