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プロとして活躍する現役講師が現場で会得した逐次通訳の技術を教授
こんな学校です!
サイマル・アカデミーは、通訳・翻訳会社であるサイマル・インターナショナルを母体とした通訳者・翻訳者養成スクール。第一線で活躍する通訳者が指導にあたり、数多くのプロを輩出してきた。「通訳コース 通訳Ⅲ」では、本格的な逐次通訳技術の完成に向けた基盤を作り、自身の課題を特定しながらプロ通訳者としての資質を養っていく。記者会見などのスピーチ音源を使用した演習やIRミーティング演習、目と耳を両方使いながら通訳するサイト・トランスレーション演習を行う。
訪問クラス 通訳コース 通訳Ⅲ
ポジティブなフィードバックで受講生の自信とやる気を引き出す
現役通訳者として活躍している倉地礼子先生による「通訳コース 通訳Ⅲ」の授業は、逐次通訳(英日)の演習から始まった。実際にとある機関で行われた外資系メーカー日本支社の社長によるスピーチ音源を聞き、受講生がそれぞれ逐次通訳をしていく。できるだけ実践に近づけるべく、ワードリストや参考資料はあらかじめ受講生に渡されているが、スピーチ音源そのものは初出である。
まずスピーチ音源が流れ、その後、倉地先生が任意で当てた受講生が全員の前で逐次通訳をする。訳し終わったところで、「そこはもう少し直訳でもいいかもしれませんね」「『パートナー』とそのまま述べても充分意味は伝わりますが、あえて日本語に訳すなら顧客、投資先などがいいでしょう」など、先生が一人ひとりにフィードバックしていく。「よく意味がとれています」「言葉のとりこぼしは大勢に影響がない程度でしたね」などポジティブなフィードバックが多く、受講生の自信とやる気を引き出そうとする姿勢が見られた。
またスピーチ音源に出てきた英単語について、「horizon は訳しにくい言葉です。例えばbroaden my horizonsだと視野を広げるという意味になりますし、investment horizon なら、投資家が想定している投資期間の長さという意味になります。文脈によって意味が変わりますので、しっかりと意味を考えるようにしましょう」と解説。時に受講生が正しく意味が取れていない箇所、あやふやな箇所があると、音源を再度流して確認するようすなど、確実に理解が進むよう工夫されていた。
講師自身の通訳経験に即し言い換え表現をたくさん教える
休憩をはさんで、後半は日英の逐次通訳の演習。オリジナルの日本語をすべて理解でき、その一方で英語はネイティブ並みに完璧でなくても伝わることから、日英のほうがやりやすいという現役通訳者も多いのだという。この授業では、昼食会でのとある大企業の社長スピーチを英訳していった。
日英逐次通訳演習では、倉地先生が単語や表現の言い換えを数多くアドバイスしていることが印象的だった。
「装備、搭載をequipped と訳したのが良かったと思います。install, mountという言い方もありますね」「immediatelyときちんと訳出できていましたね。他にはimminent, urgent, pressing などを『喫緊の』という意味で使うと良いでしょう」などだ。
さらには「高騰」という言葉をうまく訳出できなかった受講生に、「ぴったりの言葉が出てこない場合、どんな表現でもいいのでとにかく訳語を出すようにしましょう。高騰なら、increasing strongly, rising sharply など2語になってもいいですよ」とも。
実際に通訳をする中で、一つの表現しか知らない場合、万が一その表現を忘れてしまうと空白の時間が生まれるという致命的な失敗につながってしまう。セカンドベストでも良いので、なんとか別の言い方で伝えることが大切だということを、倉地先生は実感しているという。言い換えの表現はいくらでもあること、その中から自分にあった表現を見つけてほしいという意味を込めて、単語や表現の言い換えを伝えるようにしているそうだ。
そのほか「英語でどうしても細部まで訳出しづらい時は、大きなメッセージとして伝えざるを得ない時もあります」「どうしても落としてはいけないという単語や表現には、大きく矢印を書いておくといいですよ」というアドバイスも。このように折にふれて現場に即したさまざまな知恵や経験談が聞けるのは、講師が全員現役であるサイマル・アカデミーの利点と言えるだろう。
前半・後半あわせて約4時間の長丁場ではあるが、適宜休憩が挟まれること、また倉地先生による現役通訳者ならではの情報やわかりやすい解説、そして「いつ当てられるかわからない」という緊張感もあってか、受講生たちはそれほどの疲れも見せず、時には質問もしながら能動的に授業を受けていた。
講師からのメッセージ
大学卒業後、石油会社、自動車会社に勤務して社内通訳や翻訳を経験。その間、サ イマル・アカデミーで学び専属通訳者になる。官公庁、金融、経済、ビジネスなどの分野を中心に通訳を行なっている。
疑問点や手こずった箇所をクリアにすることがプロへの近道
「通訳コース 通訳Ⅲ」の授業では、できるだけ実践に近くなるよう、さまざまな分野から教材をとっています。また、教材となるスピーカーも、英語ネイティブだけでなく母語のアクセントがある人、話すスピードが速い人、遅い人などバラエティを持たせるようにしています。
受講生の方は皆さん真面目でよく勉強されていますが、着実に上達していくのは、わからなかったところや苦労したところ、手こずったところをそのままにせず、きちんと復習して疑問点をクリアにする方々だからだと実感しています。私たち現役の通訳者も、現場で詰まってうまく言葉にできなかった箇所は必ず案件が終わった後に振り返っています。
通訳者は大変やりがいのある仕事です。AI時代で通訳が不要になるなど言われることもありますが、ニュアンスや行間を読みとるのはまだまだAIには難しく、ピントが外れた訳になってしまいます。ここぞという場面で、通訳者が活躍できる場は必ずあると思います。
受講生に聞く!
通訳コース 通訳Ⅲ 受講生
岡田セシリアさん Okada Cecilia
通訳者としてのスキルアップをめざして授業を受けています。私の課題は英日通訳。日本語の文章を自然につなぐこと、冗長にならない文章の区切り方、主語と述語の訳し方、要旨のまとめ方を先生やクラスメイトの訳を通じて学んでいます。倉地先生の言葉に対しての情熱や、通訳者育成に真摯に取り組まれている姿勢を大変尊敬しています。将来は、環境問題を扱う会議、裁判所、国際スポーツ競技大会に通訳者として参加することが目標です。道は果てしなく遠いですが、前向きに成長していきたいです。Always dream big!
ここもチェック!
サイマル・グループの総合力を生かしレベルやキャリアプランに合った仕事を紹介
コースを優秀な成績で修了すれば、フリーランス通訳者、またはサイマル専属通訳者として登録することが可能となる。また社内通訳者としての就業を希望する受講生に対しては、同グループの人材派遣・人材紹介会社との連携により、在籍レベルに応じて様々な仕事を紹介。
成績優秀者には特待生制度あり
優秀な人材に向けたキャリアサポートの一環として、特待生制度を設けている。通訳Ⅲクラス以上に在籍中で成績優秀な受講生は特待生として認定。授業料免除の他、会議通訳Ⅱ修了後、サイマル・インターナショナル専属通訳者として登録の機会を提供する。
講座紹介
通訳準備
通訳訓練に必要な英語力の養成と日本語表現力向上にフォーカス。英語ネイティブ講師と日本人通訳者のチームティーチングによる相乗効果で、効率的に言語スキルを向上させる。
通訳Ⅰ〜Ⅳ
さまざまな通訳訓練を実施し、通訳者としての基礎力を養成。さらに、ビジネス通訳者として必要な知識と技術を身につけ、信頼性の高い逐次通訳技術を習得する。
会議通訳Ⅰ・Ⅱ
逐次通訳技術の土台の上に、同時通訳のスキルを身につける。同時通訳技術に必要な瞬発的解析力と表現力を身につけ、会議通訳に不可欠な知識・教養の強化も行う。
英語以外の言語の通訳コース
中国語通訳者養成コース
基礎科、本科Ⅰ・Ⅱ、同時通訳科
レギュラーコース…4月/10月開講
短期プログラム…3月/8月開講
※レベルチェックや体験レッスン、授業はオンラインにて実施している。
インターネット講座
・ 基礎からはじめる通訳トレーニング
・ 通訳者が教える英語力アップ講座 中級/上級
・ 通訳のためのノート・テイキング
・ IT通訳体験セミナー
・ 医薬通訳セミナー
・ IR通訳セミナー ほか
お問い合わせ先
サイマル・アカデミー
〒104-0061
東京都中央区銀座7-16-12 G-7ビルディング4F
TEL: 03-6226-3120
FAX: 03-6226-3331
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