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2024.01.29 UP

通訳スクール体験レポート
アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者 養成コース 本科1

通訳スクール体験レポート<br>アイ・エス・エス・インスティテュート 英語通訳者 養成コース 本科1

「現場対応力」を身につけた真のプロを養成・輩出する伝統校

こんな学校です!
1966年に同時通訳者養成スクールとして設立されたアイ・エス・エス・インスティテュートは、通訳者養成に58年の実績を誇る伝統校だ。在校生・修了生にOJTや仕事の機会を提供するなど、受講生のキャリアサポートも充実している。全8レベルの「英語通訳者養成コース」は、実力に応じたクラスから受講することで、着実にレベルアップできる構成になっている。今回は通訳基礎力の強化と基本的な通訳スキルの習得をめざす「本科1」の授業を紹介!

訪問クラス 英語通訳者 養成コース 本科1

復習教材はより自然な訳出を意識

「はい、それでは単語テストから始めましょう」。友永晶子先生のかけ声で、「本科1」の双方向型オンライン授業が始まった。単語テストは「医学・健康」分野から20問が出題され、受講生は筆記で解答。5分後に答え合わせの時間があり、受講生は訳語だけでなくアクセントの位置まで丁寧に確認していた。

次の構文テストは、2人ずつペアになり、1人が出題範囲の中から英語または日本語で1文を読み上げ、もう1人がその訳文を口頭で答えるという形式のテストだ。この構文テストも1人20問ずつだったが、全員よく準備をしてきており、ほとんどの受講生が満点を取っていたようだった。

構文テストの後は、前回教材の「太陽光発電」の復習に移る。この教材は2分程度の長さの日本語音声教材で、受講生は1文ずつ区切って流される音声を聴いて逐次通訳し、その間、友永先生は各受講生のパフォーマンスを真剣な表情で丹念にモニタリングしていた。

受講生の訳出に対して友永先生は、「また電気代の節約にもなります」の副詞「また」を取り上げ、「〈Also it saves…〉というふうにalsoから始めると、なんとなく英語らしくなくなるので、これを〈It also saves…〉としてみましょう。especially, usually, always, also などの副詞は動詞の近くに置くと英語らしいリズムになりますので、その点を意識してください」と、自然な英語で訳出するコツを披露する。

さらに、「太陽光発電が普及しています」の「普及している」について、「popularやprevalentなどが考えられますが、動詞のprevailにはまんべんなく行き渡るという意味合いがあるで、この文脈では少し強すぎます」と説明し、文脈に沿った適切な訳語を選択するよう促した。

アイ・エス・エス・インスティテュート 通訳 授業風景

医学分野の初見教材に 英日・日英で挑戦

英日の初見教材は、医学分野から「osteoporosis(骨粗鬆症)」が取り上げられた。「英語も日本語も発音しづらい単語なので、しっかり集中して明確な発音を心がけましょう」と友永先生から注意があり、受講生は英語音声を聴きながらシャドーイングを始めた。

続いて、①1文ずつ区切った音声を聴き、指名された受講生がリプロダクションを行う、②同じ1文を再び聴いて、指名された受講生が逐次通訳を行う、というトレーニングを繰り返し、2分程度の長さの初見教材を全員で訳出した。医学分野ということもあり、かなり難易度が高い教材だったが、受講生はリプロダクションにも逐次通訳にも集中して取り組んでいた。
 
25ワードを超えるような長い1文もあり、そこを指名された受講生は、全文を聴き取って記憶することにかなり苦労している様子だ。友永先生は、「長い文を記憶することが難しい場合は、主語と動詞だけでも聴き取って覚えましょう。動詞が取れたら、その先のキーワードを手がかりに文を再構成しやすくなります」とアドバイスし、初見教材に取り組む際の留意点を示した。

また、〈Osteoprosis is a disease… It leads to weakness…〉という2文について、英語と日本語の違いに着目し、「2文目の主語は代名詞のItですが、訳出する時はこのItを省略できます。英語では主語が必要ですが、日本語では文脈によって主語を省略できる場合がありますので、その点を意識すると訳出のコントロールができるようになります」と詳しい解説を加えた。

英日の初見教材に続き、日英の初見教材も医学分野から「頭痛」が取り上げられた。この教材は、比較的カジュアルな話し言葉で、ある患者の頭痛の症状や日常生活などが語られる。友永先生は、「言葉通りに捉え過ぎず、話し手のメッセージを受け取って英語を組み立てることを心がけましょう」と、訳出のポイントを示した。

2分弱の日本語音声を聴きながらシャドーイングを行い、その後は1文ずつ区切った音声を聴き、指名された受講生が逐次通訳を行う。一人ひとりの訳出について丁寧にフィードバックした友永先生は、最後に「この教材は、何を主語にすれば簡潔な文章が作れるかということを考える教材、すなわち日日処理的な作業が必要になる教材です。できるだけ簡潔に短く言える方法を考えるといいですね」とまとめた。

アイ・エス・エス・インスティテュート 単語集と構文集
本科1で使用する単語集と構文集。毎回の単語テスト・構文テストにより、単に「知っている」から「使いこなせる」レベルへ定着を図る。

講師からのメッセージ

友永晶子先生
友永晶子先生Tomonaga Shoko

大阪外国語大学卒業後、国内メーカー勤務を経て外資系企業で秘書業務に従事。業務の一環として通訳・翻訳を始め、アイ・エス・エス・インスティテュート在学中からISS通訳グループのOJTで通訳の現場経験を積む。現在はフリーランス通訳者として活躍中。

英文法をしっかり押さえつつ 聞き手にわかりやすい訳出を心がけましょう

「本科1」の段階では、基本的な文法事項を実践の場で使えるようになることが大切です。もちろん皆さんは、英文法はきちんと頭の中に入っているのですが、初見の英語を日本語にしたり、日本語を英語にしたりする際に、正しい英文法が使えるように注意を払っていただきたいと思います。一方で、学校で勉強してきたようないわゆる英文和訳、和文英訳からは少し自由になって、聞き手にわかりやすい言葉づかいで訳出することを心がけていただきたいです。

私の授業では、英文をリプロダクションするプロセスを取り入れています。この作業により、単語がこのように組み上がって文章になるのだということを実感できると思いますので、英語で文章を構成することに課題がある方はリプロダクションに取り組んでみると良いでしょう。

上達するためには、復習が何より大切です。学んだことを繰り返し復習する習慣をつけて、学習のペースを確立するようにしてください。

受講生に聞く!

英語通訳者養成コース 本科1 受講生
槻舘公子さん Tsukidate Kimiko

まだまだ入口の段階なので、勉強方法の模索からのスタートでした。リプロダクションのトレーニングでは、自分のリスニング力、リテンション力の未熟さを自覚するばかりでしたが、友永先生のアドバイスがとても具体的で実践的なので、復習時にできるだけ忠実に確認していくことで不安が払拭されたような気がします。また、そうした具体的なご指摘をいただくことで、自分のつまずきのポイントが自覚でき、自宅学習の際、意識するようになりました。

ここもチェック!

在校生・修了生の現場デビューをフルサポート
在校生向けにスキルに応じた通訳OJTの機会や、通訳・翻訳を含む人材派遣の仕事を紹介しており、在学中から経験を積むチャンスがある。エージェント部門への登録促進やセミナー開催などを通して、プロになるためのキャリアサポートを提供。

「復習」重視でスキル定着、プロ目線の貴重な個別フィードバック
授業を通して着実に力をつけられるよう、「復習」を重視したカリキュラムを採用。また、授業中の通訳パフォーマンスにはその場で講師が個別にフィードバックをするため、貴重な「プロ目線」による弱点・改善点を把握できる。

アイ・エス・エス・インスティテュート サポート
受講生からの相談は随時受け付けている。スクールスタッフが手厚く学びをサポート。

講座紹介

英語通訳者養成コース
レギュラーコース
・ 通訳準備科/本科1・2・3/プロ通訳養成科1・2・3/同時通訳科の全8レベル
・ 開講 春期4月/秋期10月
・ 期間 3~5ヵ月(週1回、2〜3時間程度)
・ 事前レベルチェックあり(TOEIC800点、英検準1級以上)
・ 無料体験レッスンを受け、レベルチェックテストの後に入学。

短期集中コース
・ 開講 夏期/冬期(レベルチェックテスト不要)
・「はじめての通訳訓練」や「ビジネス通訳入門」が定番の人気クラス

eラーニングコース
・ 随時受講可能(レベルチェックテスト不要)
・ “伸び悩み解消”基礎通訳訓練
・ 通訳経験者のための“訳出品質が変わる”情報分析力向上講座
・ 【通訳力、翻訳力アップ】ハイレベル英文法集中講義
・ 通訳者の日本語ノートテイキング
・ 通訳のための日本語サマライズ
・ Bobby Hirasawa(平澤 聡)先生の『超実践!IR通訳』ポイント解説
・ IT通訳入門
・ IT通訳の最新トレンドとキーワード
・ 通訳攻略法:経営会議、決算発表、株主総会の通訳と知識
※ 中国語の通訳者養成コースも設置
※ 2024年1月現在、講座ならびにレベルチェックテストなどはすべてオンラインにて実施しております。

お問い合わせ先
アイ・エス・エス・インスティテュート
E-mail : office@issnet.co.jp
TEL:03-3265-7103

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