フェロー・アカデミー<br>中級「吹替・字幕」

初級・中級・上級とレベル別の映像翻訳講座を開講
書類選考なしでトライアルに挑戦できるチャンスあり

受講生の習熟度別にライブ配信・通学講座を用意

1975年に創立された翻訳の専門校、フェロー・アカデミー。同校では翻訳の3つの分野である映像・出版・実務について、同時に学ぶことも、分野を特化しながら専門に学ぶことも可能だ。近年では双方向型のライブ配信講座が非常に充実。基礎固めからジャンル別のスキル養成まで、受講生の習熟度に合わせてさまざまなライブ配信講座が用意されている。

現役の映像翻訳者が現場目線で教える

映像翻訳コースは初級・中級・上級の3段階にレベルが分かれており、初級「映像基礎」では「吹替」「字幕」「ボイスオーバー」の3つの手法についてルールと基本スキルをバランスよく身につける。また映像翻訳の仕事の必須ツールである字幕制作ソフトの基本操作講習や、プロの声優を招いたアフレコ演習(※)も行い、映像翻訳の基本をバランスよく学ぶカリキュラムをとっている。

中級では映画やテレビドラマを教材にした「吹替・字幕」「吹替」「字幕」3種類の講座を開講。それぞれのルールに則りながら、視聴者を引きつける翻訳のコツを習得する。そして上級講座は即戦力となる翻訳者を養成するゼミ形式で、実際の仕事を想定した指導が行われる。上級クラスの受講生に対しては、「ゼミ限定映像翻訳トライアル」を無料で開催。映像制作会社の協力を得て、書類選考なしでトライアルに挑戦できるチャンスを提供している。

初級・中級・上級どのレベルも講師を務めるのは多数の作品を手がけてきた現役映像翻訳者で、制作現場の目線で受講生の訳文をチェックしてくれる。

※アフレコ演習は中級・上級の吹替クラスでも実施

天笠利枝子先生
天笠利枝子先生Amagasa Rieko

映像翻訳者。主な作品は、『グレイマン』『ヘイト・ユー・ギブ』『CODE 8/コード・エイト Part Ⅱ』(字幕)、『フォーリング・フォー・クリスマス』『カールの絵画教室』(吹替)など。『グレイス&フラン キー』『プリンセス・パワー』(字幕)、『バレービューのヴィランたち』『ギガントサウルス』(吹替)などドラマ、アニメーション作品も多数手がける。

藤澤彩夏さん
藤澤彩夏さんFujisawa Ayaka

映像翻訳者をめざし、2023年5月にフェロー・アカデミーの映像翻訳コース説明会に参加。2023年6月より「映像基礎」(ライブ配信)を受講。現在は中級「吹替・字幕」(ライブ配信)を受講中。

プロの映像翻訳者のノウハウを授業で伝授
視聴者を作品に惹きこむ字幕と吹替を学ぶ

質問や意見を出し合い進む授業 参加意識を強く持てる

天笠利枝子先生(以下、天笠):藤澤さんは「映像基礎」を受講し始めた時からきちんと質問をするなど、前向きかつ熱心に授業に参加していらっしゃいますね。映像翻訳者をめざし、フェロー・アカデミーに通うようになったきっかけは何ですか?

藤澤彩夏さん(以下、藤澤):説明会が決め手になりました。説明会では各講座の詳しい説明はもちろん、受講後に仕事を獲得するまでの流れも教えてくださり、プロへの道筋を現実的に考えることができました。また、受講レベル診断があったことがとても良かったです。事務局から今の自分の英語力や翻訳力に適したレベルのクラスをアドバイスいただけるだけでなく、訳文を細かくチェックしていただけました。ただ、赤ペンだらけで衝撃を受けたのですが(笑)。

天笠:衝撃的だったのですね(笑)。私もフェロー・アカデミーでは原文の解釈や、なぜその部分を意識して訳出したほうがいいのかをきちんと説明するようにしています。赤字が多くなるのはそのせいかもしれません。特に私の場合、制作会社で翻訳チェックを担当していたこともあり、どうしても「こうしたほうが良い」と具体的な訳例を提示しがちなのですが、授業ではできるだけ皆さんに質問を投げかけるようにしています。

藤澤:天笠先生がチェッカー目線でアドバイスをくださり、実務に沿った学びを得られることが刺激になっています。また初回の授業で、「一方的に教えるのではなく、話し合いながら進めたい」とおっしゃったことが心に残っています。そのお言葉通り、生徒の訳を見て「どうしてこのような訳にしたか」と質問されたり、他の人の訳を見て「どう思ったか」を話し合ったりしながら授業が進みます。一方的に話を聞くだけでなく発言する機会が多いので、参加意識を強く持てます。

天笠:それをうかがえて安心しました。翻訳には正解がなく好みなどもあります。翻訳者として自分が根拠と自信を持てる訳であれば、それがその人の訳だということをきちんと伝え、アイデアを否定せず励ますことを心がけています。受講生は初級コースで字幕・吹替の基礎を習い、中級へと進みますが、レベルはマチマチです。そこをすり合わせながら、少しでもプロの翻訳に近づくよう指導しています。

双方向型のライブ配信講座は自宅からの参加が可能。授業はオンライン形式で、講師が受講生の訳文を共有しながらポイントを解説する。後日、録画配信もあるため、欠席時や復習時に活用できる。

これからの映像翻訳者は字幕・吹替ともに求められる

藤澤:初級では、基本ルールや翻訳の手順を細かく教えていただきましたが、中級ではより観客目線を意識することを重点的に学んでいます。原文を尊重しつつ、字数制限がある中で観客に一番伝えたい情報を取捨選択することに苦労しています。そんな中でベストな単語や言い回しを思いついた時、先生に褒めていただいた時にはとてもやりがいを感じます。

天笠:中級講座では、長尺ドラマ1本の中からさまざまなシチュエーションのシーンを選んで課題を出し、基本を確認しながら不明点をなくしていきます。例えば字幕なら、インサート、歌、オフのセリフ、ルビ、傍点、イタリックの使い方、吹替なら台本の書き方や留意事項、歌やガヤの処理の仕方などを具体的に教えるようにしています。藤澤さんの字幕は、目の付け所や悩む箇所がプロの目線に近いと感心しています。あとは迷った箇所についてもう一歩踏み込んで考えれば、自分の感覚にピッタリくる、欲しい言葉が見つかるようになるでしょう。

藤澤:ありがとうございます。より良い訳を作るためには、自分が映像の一番の理解者でなくてはいけないと同時に、映像を初めて観る観客としての感覚を大切にしなくてはいけないということを学びました。考えすぎて、何が良い訳なのかわからなくなってしまうこともあります。そんな時に大切なのは、「映像を初めて観た人の気持ちになって、違和感がある訳かどうかを考えること」だと天笠先生がおっしゃっていました。この姿勢は、授業を受けなければ知り得ないことでした。

天笠:プロの翻訳者がどのようなことに留意して翻訳しているかを、授業で伝えることも大事だと考えています。皆さん興味がおありだと思うので、業界の裏話などを交えて、現役翻訳者ならではの実体験に基づいた知識をお伝えするようにしています。

藤澤:将来はフリーの映画翻訳者になることを見据えて、翻訳者の方々が集まるイベントに参加して、先輩方のお話を積極的にうかがうようにしています。「この人の翻訳で観る映画は面白い、表現豊かな翻訳だ」と思ってもらえる翻訳者になれるよう、たくさん映画を観て研究を重ねていきたいです。

天笠:最近は邦画が元気で洋画の需要が減少し、字幕作品が圧倒的に少なくなってきている印象です。そんな中で映像翻訳者として生き残るためには、字幕と吹替の両方ができたほうがいいですし、クライアントに求められることは最低限押さえつつ、得意ジャンルを確立することも大切だと感じています。藤澤さんは良い翻訳センスをお持ちですので、熱意を忘れずに字幕と吹替の両方をマスターし、デビューをめざしてがんばってください。チャンスをつかんでくださいね。

ここもチェック
日本最大級の翻訳者ネットワーク「アメリア」を併設
クラウン会員になれば翻訳未経験でも仕事を受注可能

フェロー・アカデミーは日本最大級の翻訳者ネットワーク「アメリア」を併設する翻訳学校。「アメリア」には翻訳会社、出版社、映像制作会社など約600社の企業から、年間1500件以上の求人が寄せられる。求人動向を通じて翻訳業界全体を俯瞰できる立場にあるフェロー・アカデミーは、業界の潮流を正しくつかみながら仕事につながるサポートを提供することができるのが強みだ。

また一般に翻訳者の求人は経験を問うものが多く、未経験者にとって応募の壁となりがちだが、そんな問題を解消しているのが「クラウン会員」制度。「アメリア」で「クラウン会員」になると、寄せられる求人情報のうち、経験者だけを対象とした求人にも応募できる。フェロー・アカデミーでは、ライブ配信講座/通学講座や通信講座で仕事を受注できるレベルに達した受講生を、プロの翻訳者である講師が積極的に「クラウン会員」に推薦。未経験者の仕事デビューを力強く後押ししている。

コース紹介

ライブ配信講座/通学講座
総合コース カレッジコース/ベーシック3コース
専門コース 翻訳入門/実務翻訳コース/出版翻訳コース/映像翻訳コース

通信講座
入門・初級講座 翻訳入門<ステップ18>/実務翻訳<ベータ> ほか
中級講座 ベータ応用講座 ほか
上級講座  マスターコース(メディカル、フィクション、ノンフィクション、字幕 ほか)

問い合わせ先
フェロー・アカデミー
TEL:0120-024-240
受付時間 【平日】9:30〜21:00 【土曜日】9:30〜18:00
〒102-0083
東京都千代田区麹町2-2-4
麹町セントラルビル2F

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