入門者からプロデビューをめざす人まで
習熟度に合わせて選べるライブ配信の翻訳講座
1975年の創立から一貫して翻訳の教育を行っているフェロー・アカデミー。通学講座や通信講座で実務翻訳を学ぶことができるほか、近年では双方向型のライブ配信講座のラインナップも充実。基礎固めからジャンル別のスキル養成まで、受講生の習熟度に合わせてさまざまなライブ配信講座が用意されている。
ライブ配信講座の初級「実務基礎」では、オリジナルテキスト『BETA』を使って12のテーマに沿って学ぶ。英語と日本語の発想の違いを理解しながら、実務翻訳のあらゆるジャンルに欠かせない「3C(Clear:明快、Correct:正確、Concise: 簡潔)」の翻訳技法を習得できるのが魅力だ。
実務翻訳の基礎(初級)学習経験者が対象の中級「メディカル」は、翻訳需要の高い「治験」について学べる講座。課題を通して、治験関連文書の翻訳に必要な知識や表現を身につけていく。メディカル翻訳全体の土台となる医学用語や専門知識、翻訳スキルなどについても随時説明があるため、文系出身者や業界未経験者でも医療翻訳の技術を習得することができる。
実務翻訳コースは双方向型のライブ配信講座のため、疑問点はその場で質問し、解決可能。授業後に録画も視聴できるため、参加できなかった回があっても安心だ。
また、IT分野を中心にメディカルやビジネス分野でも活用されている翻訳支援ツール「Phrase」の基本操作を習得できる。
講師インタビュー①
背景情報や行間も汲み取る AIにはできない実務翻訳を伝授します
初級「実務基礎」の講師で実務翻訳者。主に法務翻訳を手がける。英語教育業に勤務後オーストラリアに渡り、グローバル金融企業に勤務。帰国後、フリーランスに転身。契約書類を中心に法務、ビジネス、特許など幅広い分野の翻訳を手がけ、翻訳チェックも行っている。
Q 「実務基礎」のカリキュラムを教えてください。
本講座では和訳と英訳両方の課題に取り組み、実務翻訳の基礎的表現を身につけます。和訳では「字面だけでなく文意や背景情報を理解した上で過不足ない訳出をする」、英訳では「意味が通ればいい/文法的に合っていればいい」ではなく「実際に使われている表現を用いる」ことを目標としています。自然な訳文にしにくい、しかし実務英語で頻出の動詞を中心にその働きや使い方をテキストで学習し、練習問題や添削課題に取り組んでいただきます。授業では課題を解説し理解を深めてもらうとともに、つまずきやすい箇所の説明や学習方法をアドバイスします。またせっかくの双方向授業ですので、トライアルやお仕事探し、学習方法などについて質問を受ける時間を設けるようにしています。
Q 実務翻訳者に求められる素養は何ですか?
AI翻訳の広まりにより、ポストエディット案件が増えている分野もあります。そんな中、AI翻訳ではなく、あえて「人」を選ぶ価値を提供できるような翻訳者が求められています。具体的には、字面を追うだけではわからない、しかし文章に含意されている意図を背景情報もあわせてしっかり汲み取り、過不足なく最も適切な表現を使って訳せる人です。今後はコロナ禍の収束により、インバウンドや海外とのビジネスの復活に伴う実務翻訳需要が盛り返してくるでしょう。コロナ禍の間に急速に進んだテクノロジーの進化や、経済・社会の変化に関する知識をつけておきましょう。
Q 実務翻訳を志望する方に向けて、アドバイスとメッセージをお願いいたします。
受講生の皆さんには、ビジネス系の文章を読む、書く、訳す時間を作ってほしいです。「サバイバル(通じればいい)英語」や「学校英語」と、「ビジネス英語」は全く違うということを理解して、謙虚にコツコツ努力できる人こそが伸びていきます。学習中は一つの課題に何時間かけても構いません。とにかく丁寧にしっかり調べて、訳語一つひとつについて、たくさんの辞書とにらめっこし吟味して選んでください。スピードを意識するのは翻訳の精度を上げてからです。
また「専門知識が無いのでジャンルを絞れない」という方もいるかもしれませんが、実務翻訳はわかりやすく学べる素材が他の分野に比べて圧倒的に多い分野です。日英両方のニュースや新聞、雑誌、ウェブサイトなどに数多く触れ、幅広い知識を身につけると良いでしょう。新しい知識の獲得を楽しめる人、謙虚にじっくり努力できる人の受講をお待ちしています。
講師インタビュー②
需用の高い治験翻訳 文系出身者にも道は拓けています
「メディカル」講座の講師で医療通訳/翻訳者。日系及び外資の医療機器メーカー勤務を経てフリーランスの医療翻訳者に。近年、米国医療通訳資格を取得し、患者と医療従事者やメーカーとのBridgingのために活動・視野を拡大中。
Q 「メディカル」の学習領域を教えてください。
まずは一般向けに「治験とは何か」を説明した課題で、基本的な治験の知識を身につけていただきます。その後、段階的に専門性や難度の高い課題を取り上げ、最終的には実際の治験の結果として報告された学術論文の一部(抄録など)の翻訳に取り組みます。全体を通して、治験の基礎知識から実際にどんなことを行うのか、またどういった知識が必要なのかがわかる構成になっています。
授業では、自分の知識を過信しないこと、自分の翻訳に責任をもつこと、他の翻訳者の訳文に敬意を払うことを学んでほしいと思います。また医療翻訳に欠かせない法令や規制の知識、翻訳者は実際にどんな文書を翻訳するのかなど、私の経験を基にお話しするよう心がけています。調査の仕方や調べきれなかった用語の処理方法など、実践的なノウハウもお伝えします。
Q 医療翻訳の市場について教えてください。
新型コロナウイルスの流行で世界的に遠隔医療が展開されたこともあり、電子ツールの開発や既存のツールの電子化に関連する翻訳が増えました。一例として、モバイル機器を使用して入力する電子日誌やソフトウェア、アプリなどが挙げられます。こういった翻訳では、治験の基礎はもちろん、疾患や臨床評価尺度/基準の知識に加え、IT用語の基礎知識も求められます。さらに対象使用者への考慮も必要です。また高齢化社会に伴い、老年医学と関連した脳神経系分野の研究が多いと感じます。オンコロジー(がん・腫瘍学)分野も依然として盛んです。また医療におけるAIの活用に関する研究も、ここ数年でかなり増えています。
Q 医療翻訳者に求められる素養は何ですか?
翻訳支援ツールや機械翻訳の導入が進み、翻訳者にもその対応が求められています。とはいえ、医療翻訳者に必要とされる基本的なことは常に変わりません。原文を正しく読み取り、文書の性質やクライアントの要望に沿って用語や文体を適切に選択できる能力が不可欠です。医療は人間の生活に深く結びついています。社会科学や経済をはじめとする世界の動向や人の考え方、生活様式の変化にも目を向け、いま人々は何を求めているのかを知ることも大事です。視野を広くもち、好奇心を高め、柔軟な考え方ができる翻訳者をめざして学習を続けてください。文系出身者も歓迎です。諦めずにいれば、いつか必ず道は拓けます。
サポート体制について
プロデビューを強力サポート
成績優秀者は「アメリア」のクラウン会員に推薦
フェロー・アカデミーは、国内最大級の翻訳求人媒体でもある翻訳者ネットワーク「アメリア」を擁する。「アメリア」は翻訳会社を中心に約600社の企業が利用しており、未経験でも応募可能な案件を含め、年間1,500件以上の求人が寄せられている。フェロー・アカデミーの実務翻訳講座で、講師から「仕事で通用する実力がある」と認められた受講生は「アメリア」のクラウン会員に推薦。アメリアで応募できる求人数が格段に増えるため、多くの受講生の仕事獲得の場になっている。さらにアメリア会員は、スキルアップとして、実力判定のための模擬トライアルにも挑戦できるため、プロデビューをめざす人はもちろん、仕事の幅を広げたい人、取引先を増やしたい人にとっても心強い。
また実務翻訳コースの受講特典として「翻訳会社セミナー」を開催。翻訳会社の担当者を招き、実務翻訳の仕事の種類と需要、トライアルの評価基準や登録後の仕事の流れ、報酬体系などの説明を聞いて業界知識を深められる。
産業翻訳関連のコース紹介
ライブ配信講座/通学講座
総合コース カレッジコース/ベーシック3コース
専門コース 翻訳入門/実務翻訳コース(契約書、ビジネス英訳、IT・マーケティング、メディカル、産業字幕、翻訳会社ゼミなど)
通信講座
入門・初級講座 翻訳入門<ステップ18>/実務翻訳<ベータ>
中級講座 ベータ応用講座/メディカル
上級講座 マスターコース
問い合わせ先
フェロー・アカデミー
0120-024-240
受付時間 【平日】9:30~21:00 【土曜日】9:30~18:00
〒102-0083 東京都千代田区麹町2-2-4 麹町セントラルビル2F
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