• PR
  • 翻訳

2024.01.29 UP

映像翻訳スクール体験レポート
ワイズ・インフィニティ 韓日字幕講座 実践科

映像翻訳スクール体験レポート<br>ワイズ・インフィニティ 韓日字幕講座 実践科

翻訳会社が母体の映像翻訳スクールでプロデビューの夢を実現

こんな学校です!
ドラマや映画など、年間3600本以上の翻訳を手掛ける映像翻訳会社ワイズ・インフィニティが、2001年に開講した翻訳者養成スクール。少人数制の実践型指導と短期集中型のカリキュラムで、初心者でも最短1 年で翻訳者をめざせる。実務経験豊富な講師陣から、プロとして必要な知識やスキルを学べるのも強みだ。「韓日字幕講座 実践科」では、韓国のさまざまな映像作品を教材に取り入れ、幅広い分野に対応できる表現力を養っていく。

訪問クラス 韓日字幕講座 実践科

韓国のことわざは直訳ではなく言い換えを

ワイズ・インフィニティ東京校の「韓日字幕講座 実践科」は、基礎科修了生を対象にしたコースだ。全15回のカリキュラムでは、1~3回目で字幕翻訳に欠かせない字幕制作ソフトSSTの操作方法を身につける。その後、受講生は実際にSSTを使って課題に取り組み、事前に制作した字幕を提出してから授業に臨む。

今回取材した5回目の授業「字幕翻訳演習 ドラマ」では、現代を舞台にした韓国ドラマを教材として、各シーンにあった自然なセリフをつくる能力を磨く。講師を務める本田恵子先生は、授業の冒頭で受講生たちに「最近何かドラマを見ました?」と話題を振り、場を和ませる。アットホームで発言しやすいクラスの雰囲気づくりには、日頃の何気ないコミュニケーションが大切なのだ。

授業は前回の続きからスタート。最初にドラマの映像をモニターに映す。画面に表示されている字幕は、受講生が作成したものだ。本田先生は区切りのいいところで映像を停止してから、いま見た字幕の良かった点や修正すべき点、大事なポイントなどをピックアップし、それぞれの解説を行う。

たとえば、文字数は横1行あたり14文字以内に収める、字幕が表示されるタイミングを細かく調整するスポッティング、登場人物の心の声や劇中の歌詞といった字幕にはイタリック(斜体)を用いる、など。また「トラックに荷物を乗せる/載せる」のような表記にも言及し、一文ずつ丁寧にチェックしていく。すると「10回切っても倒れない木はない」というセリフが出てきた。本田先生はこれは韓国ではよく使われる比喩で、諦めなければいつかは成し遂げられる、という意味だと伝え、日本では馴染みがない表現なので「諦めなくて正解だった」といった訳例を提示した。このように直訳するだけでは意味が伝わりにくい言葉を、いかにわかりやすく言い換えるかも翻訳者の腕の見せ所だ。

ワイズ・インフィニティ 授業風景

翻訳の基本から応用まで実用的なアドバイスが満載

その後も本田先生による受講生たちの字幕の講評は続く。受講生には、クラスメイト各人がつくった字幕を印刷したプリントが配られている。そのため自分と他者の訳を比較することで新たな視点が得られるのは、この授業のポイントだろう。

ある受講生が「ゴミを不法投棄した」と訳したセリフを、別の人は「ゴミを無断で捨てた」と訳していた。双方で受ける印象は随分違うが、本田先生は「ゴミ捨てルールに違反した」くらいのニュアンスだと説明。原音をそのまま訳そうとするのではなく、物語の流れや登場人物の性格、時代背景などを踏まえ、複合的に考える必要があるという。

他にも原音にあわせようとするあまり、一度に表示される字幕の文字数が多くなりすぎてしまうケースもあった。「1つのハコに入れる文章は2つまで」と本田先生。文章が3つになっていた部分は、ハコを分けるかセリフを削る。字幕は読書と違って前の文章を読み返せないため、視聴者がパッと見て理解できるようにまとめなければいけないのだ。

そして授業終盤、ドラマの場面は受講生たちが口をそろえて訳に悩んだと語る、ラクダのたとえ話が出てくる夫婦喧嘩のシーンに移った。ラクダが水を飲まずに1週間も砂漠を歩けるのは、大量の水を体に貯めておけるからだ。夫はラクダを例に出して、失敗ばかりする妻のために水をやっているのは自分だ、と説教する。受講生たちは、このラクダの話と夫婦の関係を結び付けることに苦労したようで、本田先生も「原音解釈が難しかったかな」と受講生に寄り添った。訳に迷ったときは、物語の流れからあたりを付けて自分なりの解釈で字幕を書くようアドバイス。その上で、どのような考えで訳をつくったのか、という申し送りを添えることを勧めた。

最後に受講生の質問タイムを経て、約2時間にわたる授業は終了。ときおり笑いが起こる和やかなムードもさることながら、長丁場でも集中力を切らさない受講生たちの熱意が印象的だった。

ワイズ・インフィニティのオリジナルテキスト
ワイズ・インフィニティのオリジナルテキスト。映像翻訳者として覚えておくべきルールやSSTについて、わかりやすく解説されている。

講師からのメッセージ

本田恵子先生
本田恵子先生Honda Keiko

韓日字幕講座の基礎科、実践科などを担当している。字幕翻訳作品は『人生は、美しい』 『滋山魚譜』『監獄の首領』『チング 永遠の絆』『花、香る歌』『あの日、兄貴が灯した光』『LUCK-KEY/ラッキー』『密偵』など多数。

推敲に推敲を重ねる方法を体得してほしい

翻訳者はフリーランサーとして仕事をする方も多いです。そのため、自分が訳した字幕を客観的にチェックできなければいけません。だからこそ講義では、いくつもある答えの中から最適な訳を選び出していく、翻訳の手法を体得できるように指導しています。

たとえば、原文を直訳していたら「登場人物の表情や心境を考えたら、その言葉にはならないよね」とか、「こういう性格の人って、こんなしゃべり方しないよね」とか。ただ訳例を見せるのではなく、なぜその言葉に辿り着いたのか、という思考の過程を順序立てて説明することが重要です。

今の韓国ドラマは、世界中で楽しまれているコンテンツなので、字幕に興味を持つ方が増えていると思います。では、字幕ってどうつくられているのか、翻訳者になるにはどうすればいいのか。その答えを知りたい方は、ぜひ本校の門を叩いてほしいですね。

受講生に聞く!

韓日字幕講座 実践科 受講生
圡田明穂さん Tsuchida Akiho

もともとK-POPが好きで韓国ドラマにもハマったこと、そして家でもできる仕事ということで、韓国語の字幕翻訳に興味を持ちました。実際に勉強してみると、物語の流れを理解して字幕を書くことが大事だと気づかされます。授業では自分の訳とクラスメイトの訳を見合わせるので、とても参考になりますね。将来的には、韓国ドラマを見たことがない方や、韓国の文化をよく知らない方でも楽しんでもらえる翻訳ができるようになりたいです。

ここもチェック

場所を問わず受講できるライブ&録画映像
字幕翻訳講座は、ライブまたは録画映像でも受講可能。ライブの場合はWeb会議ソフトを使って通学生と一緒に授業を受けられる。録画映像の場合、専用サイトにアクセスして授業の様子を視聴可能だ。

字幕制作ソフトSSTを用いた実践的なカリキュラム
字幕制作ソフトSSTを使いこなすことは、プロの翻訳者として必須のスキルだ。講座受講時から実際の案件と同じ手順で課題を作成することで、将来を見据えた実践的な能力を身につける。

ワイズ・インフィニティ
プロデビュー後も翻訳者の成長をサポート。仕事をしながら、実案件でスキルアップもできる。

講座紹介

字幕翻訳講座
さまざまな映像作品を題材に、字数制限などのルールや字幕翻訳のテクニックを学び、プロの字幕翻訳者をめざす。通常のグループレッスンに加え、講師と1対1で学ぶマンツーマンレッスンも設置。初心者を対象として体験講座も開催。
英日字幕講座 基礎科/実践科(グループ/マンツーマン)
英日字幕講座 インテンシブ科(マンツーマン)
韓日字幕講座 基礎科/実践科(グループ)
中日字幕講座 基礎科/実践科(グループ)
初心者講座(無料)

吹替翻訳講座
吹替台本の作成方法や吹替特有の翻訳方法・ルールを学びながら、実際の現場で必要になるスキルを習得する。
吹替翻訳講座(グループ)
吹替翻訳講座(マンツーマン)

SST講座
字幕の作成を支援するソフト「SST」の基礎知識からスポッティング技術までを習得する。
SST講座(グループ/マンツーマン)
SSTワンデーレッスン

クローズドキャプション講座
聴覚が不自由な方のためにつける日本語の文字字幕を学習する。ただ日本語を書き起こすだけではなく、耳が聞こえない方に伝わるようにさまざまなルールを身につける。
クローズドキャプション講座(グループ)

放送翻訳講座
テレビ番組の制作で必要とされる外国語関連業務全般を行う放送翻訳の方法を学習する。テレビの制作現場で必要なリサーチや取材交渉のスキルを磨く。
放送翻訳講座(マンツーマン)

※大阪校、名古屋校ではカリキュラムが異なります。詳細はお問い合わせください。

お問い合わせ先
ワイズ・インフィニティ
TEL:03-5544-8512
FAX:03-5544-8511

東京校
〒107-0052 
東京都港区赤坂2-10-9 
ラウンドクロス赤坂2F

大阪校
〒533-0033 
大阪府大阪市東淀川区東中島
1-18-27 新大阪丸ビル新館

名古屋校
〒460-0008 
愛知県名古屋市中区栄4-16-8 
栄メンバーズオフィスビル

スクールのHPはこちら