お客様のビジネス成功のために
通訳者として全力を尽くします
エージェント経由の仕事もあるが、全受注の大半は直請け。当初は1割程度だったが、その仕事ぶりが口コミや紹介につながり、直接依頼をする新規顧客が徐々に増えていった。
現場の状況に合わせた対応力が
通訳者としての付加価値に
「ある部署で通訳すると、ありがたいことに担当者の方が他の部署に推薦してくださったりします」
人にすすめたくなるのは、明るくオープンな人柄もあるが、卓越した通訳力と徹底した顧客主義によるところが大きい。日本外国特派員協会で「ふなっしー」の通訳をしたときには、「So happy to meet you nasshi!」などと訳して記者席を沸かせたが、ビジネスの場では「素速く、正確に」を第一に心がける。それだけではない。
「会議を成功させるためなら、自分にできることは何でもします。お客様に求められれば、ファシリテーターのようなこともしますし、バイリンガルMCの仕事もあります。タフな交渉の場だったら『通訳のことは気にせず、思いきり自由に喋ってくださいね。絶対について行きます』と鼓舞したり、場の緊張をほぐすために『何かできることはありますか?』と笑顔でお声がけしたり。通訳の役割をどう捉えるかはお客様それぞれですので、そのご要望に応じて、自分の役割を柔軟にカスタマイズしていきます」
どの現場でも常に全力だが、社運を左右する重要な会議に入ると、いつも以上に力が入る。
「トップの方は自分の人生を賭けて戦っていらっしゃる。どんなに速かろうが言葉が乱れようが、遅れずに正しく通訳して、重要な場で通訳を使ってくださる信頼に応えていく。大きなやりがいを感じます」
※『通訳者・翻訳者になる本2020』より転載(2019年1月発行) 取材/金田修宏
Next→現場が一番好きだから
今のスタイルを続けたい
1975 年、米テキサス州ヒューストン生まれ。1歳から6歳までを東京で、6歳から11歳までをサンフランシスコで過ごす。慶応義塾大学総合政策学部卒。大手メーカー在職中、通訳者養成学校に3年間通って通訳を学ぶ。2006 年に同メーカーを退職し、大手飲料メーカーで1年間、社内通訳に従事。2007年にフリーランスとなり、現在に至る。得意分野は金融、IT、マーケティング。外国特派員協会の通訳も務める。これまでに担当した案件は5000件以上。
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