ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。
英語の“sunrise”は「日の出」、“sunset”は「日の入」を指しますが、
後者の“sunset”は、グローバルビジネスの現場、特にIT関連会議で動詞として使われる単語になっています。
たとえば、“sunset the IT system”とあれば、「そのITシステムの使用を止める」という意味になります。
直訳すれば「そのITシステムを日の入りさせる」ですが、そこから派生して「使用を止める」という意味になったのでしょう。
同じ意味で「退職する」という意味の“retire”や、原子力発電所で廃炉することを意味する、
“decommission”という動詞も使えますので、併せて覚えておきましょう。
具体的には次のように使えるでしょう。
A:Are we going to sunset the SAP system?
B:Yes, we’ll be retiring it pretty soon.
A:SAPシステムの使用を止めるんだって?
B:そう、間もなく使用を中止する予定だよ。
ぜひ使ってみてください!
会議通訳者・翻訳者。日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CROのシミック㈱のシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。上智大学(法学[学士])、立教大学(異文化コミュニケーション学[修士]、社会デザイン学[博士])、モントレー国際大学院(翻訳通訳[修士])卒。編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版、2017年)がある。日本会議通訳者協会(JACI)理事で、JACIのホームページでコラム「製薬業界の通訳」を連載中。立教大学・兼任講師/研究員、英検1級・全国通訳案内士・国連英検特A級保持者(外務大臣賞)。 趣味は小6から続けているテニス。