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2023.05.12 UP

第53回 silo / ビジネスだと「倉庫」の意味にはなりません……

第53回 silo / ビジネスだと「倉庫」の意味にはなりません……

ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。

“silo” 「横のつながりのない孤立した状態」をあらわす

“silo”サイロ)というと、一般には「家畜飼料の貯蔵倉庫」や「地下ミサイル格納庫」を意味します。

しかし、ビジネスの現場で使われた場合は、「各部署が他の部署と連携を取らずに仕事をしている様」を指します。窓のないサイロで外(=他部署)の状況を気にせず自己中心的に仕事をしている様子から派生したのでしょうか。

横のつながりがない孤立した状態」とも言えますね。

現在、多くの企業は部署間の壁を取り払い、組織全体の効率化を高めようとしていますが、このような試みは英語で“break down silos”“tear down silos”と表現します。“silo”(サイロ)の代わりに“barrier”(バリア)を使うこともできます。

具体的には次のように使えるでしょう。

A:We also need to break down the silos among functional groups.
B:Totally agreed.

A:うちの会社も部署間の壁を取り払う必要があるね。
B:おっしゃる通り。

“silo”、ぜひ使ってみてください!

★前回のコラム

森田系太郎
森田系太郎Keitaro Morita

会議通訳者・翻訳者。日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CROのシミック㈱のシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。上智大学(法学[学士])、立教大学(異文化コミュニケーション学[修士]、社会デザイン学[博士])、モントレー国際大学院(翻訳通訳[修士])卒。編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版、2017年)がある。日本会議通訳者協会(JACI)理事で、JACIのホームページでコラム「製薬業界の通訳」を連載中。立教大学・兼任講師/研究員、英検1級・全国通訳案内士・国連英検特A級保持者(外務大臣賞)。 趣味は小6から続けているテニス。