• 通訳

2025.11.04 UP

第199回 minutes/「分(ふん)」の複数形ではなく

第199回 minutes/「分(ふん)」の複数形ではなく

ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。

「議事録」を英語で言うと?

グローバル会議の終了後は、参加者の理解を一(いつ)にしておくために議事録の草案を回覧して内容を確認してもらい、そのコメントを盛り込んで議事録を最終化(finalize)するのが一般的な流れです。ではこの「議事録」を英語で何と言ったらいいでしょうか。

その単語がこちら、“minutes”
単数形“minute”にはご存じのように時間の単位である「分」の意味もありますが、議事録の意味もあり、通常、複数形で表現されます。また“minutes of the meeting”や、その各単語の最初のアルファベットを取って“MOM”とも表現されますので、合わせて覚えておきましょう。

なお、“minutes”を「マイニュート」と発音していた方がいますが、片仮名では「ミニッツ」に近いので、発音の際には気を付けましょう(ちなみに「マイニュート」と発音した場合、“minute”は形容詞となり「詳細な」「細かな」という意味になります)。

具体的には次のように使えるでしょう。

A:I’ll distribute draft minutes shortly.
B:I’ll review them as quick as possible then.

A:すぐに議事録草案を回覧しますね。
B:受け取り次第、可及的速やかに内容確認しますね。

ぜひ使ってみてください!

★連載一覧はこちら

森田系太郎
森田系太郎Keitaro Morita

日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CRO・シミック㈱のシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。日本会議通訳者協会(JACI)認定通訳者、JACI同時通訳グランプリ(学生部門)審査員(2023年~)、コミュニケーターズ土曜学校・通訳講師。モントレー国際大学院(会議通訳 [修士])、立教大学(社会デザイン学 [博士])卒。国連英検・特A級(外務大臣賞)。JACIのHPでコラム「製薬業界の通訳」を、『通訳翻訳ジャーナル』(2022-23年)でコラム「専門分野の通訳に挑戦【製薬編】」を連載。 編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版)、『ジェンダー研究と社会デザインの現在』(三恵社)がある。 立教大学・兼任講師/研究員、社会デザイン学会・理事、文学・環境学会・広報担当役員。趣味は小6から続けているテニス。