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2023.05.18 UP

第136回 ballpark / ビジネスでは「野球場」とは別の意味に

第136回 ballpark / ビジネスでは「野球場」とは別の意味に

ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。

ビジネス英語の“ballpark”は、「概算」という意味を持つ

グローバル会議で突然、見積もり金額を提示するように尋ねられて、「ざっくりした数字なら出せるけど……」という場面に直面することがあります。

そのような状況で、この「ざっくり」という日本語をどう英語にしたらよいでしょうか。

そんなときに便利な単語が “ballpark”
“ball”+“park” ですから一義的な意味は「野球場」「スタジアム」ですが、実は “ballpark” には「概算(の)」という意味があります。

名詞としてそのまま使用すれば「概算」という意味になりますし、形容詞として “ballpark estimate” といったように使えば「概算の見積もり」を意味します。

 

また、カジュアルな使い方にはなりますが “ballpark” は動詞としても使うことができ、“I can ballpark the cost” と言えば「私の方で費用の概算見積もりができます」という意味になります。

具体的には次のように使えるでしょう。

A:Can you give me a ballpark figure on the cost of replacing this printer?
B:Sure, I’ll circle back to you shortly.

A:このプリンタを交換する費用の概算見積りをいただけないでしょうか。
B:もちろんです。すぐに折り返しますね。

“ballpark”、ぜひ使ってみてください!

★前回のコラム

森田系太郎
森田系太郎Keitaro Morita

会議通訳者・翻訳者。日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CROのシミック㈱のシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。上智大学(法学[学士])、立教大学(異文化コミュニケーション学[修士]、社会デザイン学[博士])、モントレー国際大学院(翻訳通訳[修士])卒。編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版、2017年)がある。日本会議通訳者協会(JACI)理事で、JACIのホームページでコラム「製薬業界の通訳」を連載中。立教大学・兼任講師/研究員、英検1級・全国通訳案内士・国連英検特A級保持者(外務大臣賞)。 趣味は小6から続けているテニス。