ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。
第76回で“Nice to e-meet you”という表現をご紹介しました。その際にご説明したように、“e-”は“e-mail”の“e-”と同じ“electronic(電子的な)”の略で、「電子メール上になりますが、初めまして、お会いできてうれしいです」という意味になります。
その類義語と言ってよい単語で今回ご紹介したいのが“e-introduce”です。メールが主たるビジネスのコミュニケーション手段になった現在、“introduce [myself](自己紹介する)”も電子的に(electronically, “e-”)行われるようになったため“e-introduce”という言葉が登場した、と理解しています。
なお、第76回でも書きましたが、この“e-”が付いた表現はややカジュアルな印象がありますので、お客さんに対して使うよりは、対等な立場にある、たとえばグローバルの同僚に対して使う程度が適切なフレーズのように思います。
具体的には次のように使えるでしょう。
【メールで】
Hello, my name is John Dow. First of all, let me e-introduce myself…
こんにちは、私はジョン・ドウと申します。まず初めに、メール上で自己紹介させてください…
ぜひ使ってみてください!
会議通訳者・翻訳者。日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CROのシミック㈱のシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。上智大学(法学[学士])、立教大学(異文化コミュニケーション学[修士]、社会デザイン学[博士])、モントレー国際大学院(翻訳通訳[修士])卒。編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版、2017年)がある。日本会議通訳者協会(JACI)理事で、JACIのホームページでコラム「製薬業界の通訳」を連載中。立教大学・兼任講師/研究員、英検1級・全国通訳案内士・国連英検特A級保持者(外務大臣賞)。 趣味は小6から続けているテニス。