• 通訳

2023.05.16 UP

第108回 bandwidth /「周波数」とは別の意味もある単語

第108回 bandwidth /「周波数」とは別の意味もある単語

ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。

忙しさを確認する際にも使われる bandwidth

皆さんは“bandwidth”という単語を耳にしたことがあるでしょうか。周波数の範囲を示す単語で、「帯域幅」「周波数帯域」「バンド幅」などと訳されます。“band(帯域)”+“width(幅)と分解すると覚えやすいでしょう。

そこから派生して「帯域幅」という意味以外にも、「コンピューターが一定時間内に処理できる量・能力」という意味もあります。

この単語が人間に使われた場合、「新しい仕事に取りかかれる余裕」という意味になります。グローバルビジネスの現場で特に上司と部下の間で、また同僚同士で忙しさを確認する際に使われることがある単語ですので、覚えておきましょう。

なお、“bandwidth”の後半の“width”は日本人にとっては発音しにくい音です。発音記号は、アメリカ英語では[wɪdθ]で、あえて片仮名にすると[ウィズ]に近い発音になります。[ウィドス]ではないので気を付けましょう。

具体的には次のように使えるでしょう。

A:You look snowed under.
B:Yeah, I don’t have the bandwidth to do other things at all!

A:超忙しそうだね。
B:うん、他のことをする余裕はまったくないね!

ぜひ使ってみてください!

★前回のコラム

森田系太郎
森田系太郎Keitaro Morita

会議通訳者・翻訳者。日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CROのシミック㈱のシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。上智大学(法学[学士])、立教大学(異文化コミュニケーション学[修士]、社会デザイン学[博士])、モントレー国際大学院(翻訳通訳[修士])卒。編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版、2017年)がある。日本会議通訳者協会(JACI)理事で、JACIのホームページでコラム「製薬業界の通訳」を連載中。立教大学・兼任講師/研究員、英検1級・全国通訳案内士・国連英検特A級保持者(外務大臣賞)。 趣味は小6から続けているテニス。