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2024.06.10 UP

全国通訳案内士試験情報【2024年6月更新】

全国通訳案内士試験情報【2024年6月更新】
※内容は変更になることがあります。最新情報は日本政府観光局(JNTO)のWebサイトをご参照ください。

「全国通訳案内⼠試験」(観光庁実施)は、全国通訳案内⼠として必要な知識および能⼒を有するかどうかを判定することを⽬的として、毎年1回実施される国家試験である。「改正通訳案内士法」(2018年1月施行)により、「全国通訳案内士試験」に合格していない人が、有料で観光案内を行うことができるようになった。ただ、プロをめざすならやはり試験に合格しておきたい。合格後は、都道府県に「全国通訳案内⼠」として登録される。「全国通訳案内士試験」の内容や合格率など、その概要を紹介する。

2024年度全国通訳案内士試験の概要を紹介!

2024年度 全国通訳案内士試験概要
〇願書受付:2024年6月12日(水)~7月16日(火)
〇筆記試験:2024年8月18日(日)(予定)
〇筆記試験合格発表:2024年9月27日(金)(予定)
〇口述試験:2024年12月8日(日)(予定)
〇最終合格発表:2025年2月7日(金)(予定)
〇受験手数料:一カ国語受験:14,850 円
       二カ国語受験:29,700 円

※全国通訳案内士試験概要(日本政府観光局Webサイト)
https://www.jnto.go.jp/projects/visitor-support/interpreter-guide-exams/exam.html

試験内容は筆記試験5科目+口述試験

2018年1月に改正通訳案内士法が施行され、資格を持たない人でも、有償で通訳案内業務を行えるようになった。一方で資格を持つ人は「全国通訳案内士」という新たな名称で呼ばれることに。それに伴い、通訳案内士試験も2018年実施分より「全国通訳案内士試験」という名称になっている。試験は年齢、性別、学歴、国籍などに関係なく、誰でも受験することができる。

「全国通訳案内士試験」は年1回、第1次試験である「筆記試験」と第2次試験である「口述試験」が実施される。筆記試験は①外国語(10言語*から選択)、②日本地理、③日本歴史、④産業・経済・政治及び文化に関する一般常識の4科目に加え、2018年より⑤通訳案内の実務という新たな科目が加わった。
*英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、韓国語、タイ語

筆記試験は、TOEICのスコアなど、特定の資格を取得していると受験を免除される科目がある。免除される科目と資格の種類については下記表のようになっている。

表1 免除される科目と資格の種類(2024年6月時時点)

試験免除条件
※出典:日本政府観光局(JNTO)

外国語筆記試験は90分間で、概ね「読解問題」、「和訳問題」、「外国語訳問題」、「特定のテーマや用語を外国語で説明する問題」の4題で構成される。日本地理と日本歴史の試験はそれぞれ30分間で、地図や写真を使った問題も含まれる。一般常識の試験時間は20分で、最新の「観光白書」や新聞に掲載された時事問題などが出題される。通訳案内の実務についての筆記試験では、通訳案内を行う際に必要な関係法令に関する知識、旅程管理の実務に関する知識、災害発生時等における応急的な医療対応や危機管理に関する知識などについて基礎的な内容が問われる。試験時間は20分間。

筆記試験の合否判定については、科目ごとに合格基準点を設定しており、すべての科目について合格基準点に達しているか否かを判定している。2022年度試験では、外国語、日本地理、日本歴史は100点中70点、一般常識と通訳案内の実務は50点中30点が合格基準点だった。

口述試験は「プレゼンテーション」「コミュニケーション(臨機応変な対応力、会話継続への意欲等)」「文法及び語彙」「発音及び発声」「ホスピタリティ(全国通訳案内士としての適切な受け答え等)」の項目ごとに評価基準が設定され、原則として7割が合格基準点となっている。これは2018年度に6割から7割に引き上げられた。試験では「通訳案内の現場で必要となる知識等に関する外国語訳及び全国通訳案内士として求められる対応に関する質疑」と「プレゼンテーション問題」の2題が出題される。

最終合格率は毎年15〜25%だったが、2019年度は8.5%、2020年は9.6%、2021年は9.1%と近年は低くなっており、難化している傾向にあった。しかし2022年度の最終合格率は16.4%に上がり、インバウンドが復活した今、業界にとって嬉しい知らせだと思われる。なお、筆記試験の過去問題の一部と解答はJNTOのホームページで公開されている。

表2 通訳案内士試験合格者数(2017年度~2022年度)

※出典:日本政府観光局(JNTO)

 

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