第22回 agnostic / 直訳は「不可知論者」ですが……

ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。(毎週月曜日更新)

一時ほどには使われなくなりましたが、今でもたまにビジネス・ミーティングなどで使用される単語が“agnostic”。最初に耳にしたときは「不可知論者?」と思ったものですが、不可知論者=物事の本質を知ることは不可能であるという立場を取る人 、つまりは「分からない」ということ。 Onと親和性が高く、“be agnostic on …”で「~については分かりかねる」という意味になります。

また、「分からない」ということはつまり「それに依存しない(できない)」ということなので、“単語 + agnostic”で「~(単語)に依存しない」という意味になります。たとえば“OS-agnostic”であれば「OSに依存しない」となります。“単語 + independent”と同義ですね。

具体的には次のように使えるでしょう。

A:Are you familiar with this business?
B:I’m agnostic on the matter.

A:この業務について詳しい?
B:その件は詳しくないんだ。

ぜひ使ってみてください!

グローバルビジネス現場の英語表現 バックナンバー

第1回 get clarity on/around
第2回 the ask
第3回 deep dive
第4回 tee up / ゴルフの話ではなくて
第5回 razor focus / 剃刀のように鋭く!
第6回 with regard to / regardingはあまり使わない?
第7回 bring … up to speed / 新入りがやってきたら……
第8回 on the same page / われわれは同じページの上にいる!?
第9回 deck / ビジネスに必須のツールといえば?
第10回 incremental / ファイナンス会議で頻出
第11回 functional group / 機能集団=部署
第12回 resident / IT関連の会議で頻出!
第13回 moving forward / in the near futureより柔らかい表現は?
第14回 turn … around / ~を完成させる
第15回 home office / 自宅のようなオフィスとは?
第16回 regret / 残念がる人
第17回 a good segway into / あの電動立ち乗り二輪車ではなく…
第18回 be cognizant of / 他にも言い方はたくさんありますが
第19回 webinar / ウェブ+セミナー
第20回 walk through / プレゼンの常套句
第21回 buy-in / 株の買い付けではなく……