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2023.07.14 UP

機械翻訳NEWS(2023年7月前半)

機械翻訳NEWS(2023年7月前半)
※2023年6月~7月中のプレスリリースや企業発表資料より作成

機械翻訳(MT)に関する最新トピックスを紹介します(2週に1回更新予定)。

西武鉄道が新たな翻訳対応ディスプレイを導入

西武鉄道株式会社は、訪日外国人観光客受け入れ体制の強化を目的に、翻訳対応透明ディスプレイ「VoiceBizⓇUCDisplay」の実証実験を2023年7月10日より西武新宿駅にて開始すると発表。それに先立ち、マスコミ各社を招いた取材会を7月5日に実施した。
同ディスプレイは凸版印刷株式会社が開発したシステムで、透明のモニターに、駅員と観光客がマイクで話した内容が翻訳されて表示されるというもの。駅の案内所への試験導入は国内初となる。
英語、韓国語、中国語(簡体字)、インドネシア語、タイ語、ベトナム語、ポルトガル語、ミャンマー語、スペイン語、フランス語、フィリピン語と日本語の翻訳に対応しており、NICT(情報通信研究機構)が開発した国産翻訳エンジンを採用している。実証実験は7月10日から9月末までの予定で、西武新宿駅構内の案内所を訪れる訪日外国人向けに活用されるとのこと。
西武鉄道は今回の実証を通して、ディスプレイの有用性や翻訳精度などを検証し、同駅への2023年秋頃の本格導入を検討するとしている。
(2023年7月5日 編集部取材)

西武鉄道による実証実験の取材会の様子。

使用する際は、まず手元のタブレットで話者の言語を選択。備え付けのマイクで話すと、パネルの左側に観光客向けの外国語、右側に駅員向けの日本語が、それぞれ翻訳されて表示される。

DeepLが「DeepL Japan 合同会社」設立

機械翻訳システムのDeepL翻訳を提供しているDeepL(本社:ドイツ)は、同社の日本法人となる「DeepL Japan 合同会社(DeepL Japan G.K.)」を設立したと発表した。7月より事業活動を本格的に展開。欧州以外で初の海外拠点となる。
DeepL社は、2023年1月に2つ目の製品となるAIライティングアシスタントツール「DeepL Write」の提供もスタートしている。DeepL翻訳と「DeepL Write」で、日本企業の業務運営や事業の成長を支援することめざす。
(2023年7月3日)