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生成AIの進化がビジネスのあり方を大きく変え、通訳・翻訳業界にも影響を及ぼしつつあります。このような環境の中、業界の需要はどのように変化しているのでしょうか。
全国の通訳会社に2024年の市場動向のふりかえりと2025年度の予測についてアンケートを実施しました。その結果をもとに今後の展望を探ります。
(『通訳翻訳ジャーナル』2025 SPRING より)
2024年の通訳の仕事の増減は?
2024年の通訳受注量は堅調な受注量を維持も伸びがやや緩やかに?!
通訳翻訳ジャーナル編集部では2024年11〜12月、全国の通訳会社20社にご協力いただきアンケート調査を行った。調査結果をもとに、2024年から2025年にかけての通訳業界の市場動向を分析していく。
2024年の通訳受注量は2023年に比べて「増えた」が60%、「同じくらい」が30%、「減った」が10%という結果となった(グラフ1)。
コロナ禍で2020年は一時的に通訳需要が落ち込んだが、2021年以降は回復し、右肩上がりが続いている。ただし、2023年度は「減った」の回答はなく、「同じくらい」も17%だったため、2024年は2023年に比べて、伸びは緩やかになっているようだ。
また、受注が「増えた」と回答した会社に、金額と件数の状況をたずねたところ、「件数増・金額増」が9社と最も多かった。受注増加の要因については、「インバウンド需要」と「新規顧客の増加」が多く挙がっている。

受注単価は?
受注単価はやや増か現状維持
通訳受注単価(ソースクライアントである一般企業から通訳会社に支払われる翻訳料金)については「上がった」「やや上がった」が40%、「横ばい」が55%、「やや下がった」が5%だった(グラフ2)。
2023年は「上がった」「やや上がった」が50%だったのでやや減少したが、単価が「下がった」との回答はわずかなので、通訳需要の回復とともに、受注単価も維持されているのは明るい材料と言える。

通訳者への報酬は?
通訳者への報酬単価はやや上向きか
通訳者への報酬については、高くなっている」が79%、「変わらない」が16%、「下がっている」は5%だった(グラフ3)。物価高の中で報酬増が見られるのは好ましい傾向だ。
また仕事内容による報酬の増減については「増減あり」は15社、「なし」は4社だった。報酬が高くなる分野は「医学・薬学」「法律」など。これらは専門性や難易度が高いとされる分野となっている。

2025年の通訳需要は?
同水準か減少傾向の予測が主流
2025年の通訳需要予測については、「大幅増」と「微増」を合わせて65%で、「2024年並み」は35%だった(グラフ4)。
2024年の同調査では「大幅増」と「微増」が75%だったため、2025年は通訳需要の伸びが緩やかになると予測する会社が多いようだ。
ただし、大阪万博やインバウンドのさらなる活性化により、通訳需要の増加を期待する声も多い。

2025年に翻訳需要の増加が予測される分野は? 翻訳業界の今度の動向は?
⇒より詳しく知りたい方は『通訳翻訳ジャーナル』2025 SPRINGをチェック!
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