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2023.09.25 UP

第4回 アメリカの大学あるある「授業の教材費が高い!?」「オフィスアワーとは!?」

第4回 アメリカの大学あるある「授業の教材費が高い!?」「オフィスアワーとは!?」

この連載では、私が留学を通して学んだことや感じたこと、知っておくと便利なことなどをみなさんにシェアしたいと思っています!また、留学に行く前に英語力を磨いておくと、留学の密度がより濃くなります。連載の後半では、私なりの英語学習法もご紹介します。これから留学をしたいと思っている方や、英語に興味がある方はぜひ読んでいただければ嬉しいです!

アメリカの大学の特徴・あるあるを紹介していきます!

今回は、「アメリカの大学あるある」についてお話しします。私は大学3年生の時に1年間アメリカの大学に留学しました。高校でも1年間アメリカに留学していたので、大きなカルチャーショックはなかったのですが、それでも日本の大学との違いを感じる場面は多かったです。その中のいくつかをご紹介します。

①授業への出席が重要

もちろん、大学の授業に出席するのは日本の大学においても大事なことです。しかし、アメリカの大学は出席に関して、日本の大学よりもシビアだと思います。

大学や学部、教員にもよりますが、授業に出席することは当たり前で、少人数の授業も多いです(リベラルアーツ大学だと、ほとんどが少人数クラス)。教授によっては、〇回欠席したらF(不合格、単位を落とす)というルールを設けている人もいます。事情があり授業に出席できない場合は、必ず事前にメールなどで教授に連絡をしましょう。欠席をしても、追加課題を提出すれば埋め合わせできることもあります。

②オフィスアワーがある

オフィスアワー(office hours)とは、学生が授業時間以外に教授の研究室を訪ね、質問をしたりコミュニケーションをとったりすることができる時間のことです。

アメリカの大学の教授は、週に数時間オフィスアワーを設けています。日本でも、オフィスアワーを設けている大学はあり、私の在学していた国際基督教大学(ICU)にもありました。留学当初は、英語で授業を受けることに不安があったり、授業内のディスカッションになかなか参加できなかったりと苦労すると思います。オフィスアワーをうまく活用して、授業内容についての質問をし、疑問点を解決しましょう。実は、教授と仲良くなりコミュニケーションをとることが、成績UPの鍵だったりもします。

③授業にかかる教材費が高い

アメリカの大学では1つの授業で何冊も本を購入しなければならないことが多く、1冊1冊の値段も安くはありません…(1冊で1万円以上することも少なくない)。

1つの授業の教材費として数万円の出費があると考えると、年間では数十万円の出費になります。私は言語教育を専攻していたので教材費のメインは本への出費でしたが、理系や芸術系の専攻だと、実験道具や楽器、画材などの費用もかかります。私は費用を抑えるために、できるだけ早めに中古の本を購入したり、すでにその授業を受けた友達から本を借りたりするようにしていました。

④メジャー(専攻)を決めるのは入学後

一般的に日本では、高校生のときに「工学部」「理学部」「文学部」「経済学部」など、数ある学部の中から自分の興味のある学部を決め、受験をします。

アメリカの大学には「メジャー(専攻)」が設けられているのですが、特にリベラルアーツ大学では、どのメジャーを選択するか、入学前に決める必要はありません。大抵の場合1~2年次にさまざまな分野の授業を受けた上で、2年生の終わりごろにメジャーを選択します。複数専攻をしたり、途中で専攻を変えたりすることも可能です。私の通っていた国際基督教大学(ICU)は日本の大学ですが、リベラルアーツ大学だったので、このシステムを採用していました。高校生までに得た知識で、4年間勉強する内容や、将来の職業について考えるのは難しいことですよね。2年間さまざまな授業を受けてからメジャーを決めるこのスタイルは、私にはすごく合っていました。

⑤卒業後の選択肢が多様

日本の大学では、多くの学生が3年生から就職活動をはじめ、大学卒業後すぐに新卒として働きはじめます。

一方、アメリカの企業は通年で採用を実施しており、「新卒採用枠」がありません。アメリカの大学では、多くの日本の大学生と同様に企業への就職を選択する学生もいますが、卒業後に大学院などへ進学する、インターン先で正社員として働くなど選択肢が多様です。

また、在学中にギャップイヤーをとって長期旅行や社会体験活動などを経験する人もいます。日本ではまだあまり馴染みがないのが実情ですが、ギャップイヤー(gap year)とは、大学への入学前、在学中、卒業後など人生の節目の空いた期間に、大学が学生に猶予期間を与える制度です。

おわりに

「アメリカの大学あるある」についてお話ししました。取り上げたのは一部に過ぎませんが、日本とはさまざまな違いがありますよね。

今回まで「留学準備編」ということで、留学についてお話ししました。次回からは「英語学習編」で、私なりの英語学習法などをご紹介します。こちらも読んでいただければ嬉しいです!
 

Break time

今回は時間に関する前置詞(in, on, at)の使い分けについてお話しします。場所を表す(in, on, at)の使い分けについては、第3回の記事をご覧ください!それぞれのイメージと、表す範囲の大きさを覚えているとわかりやすいです。すらすら使えるように、例文を作る練習をしてみてください!

This time, I’m gonna talk about how to properly use prepositions regarding time. If you haven’t already, check out the last post about the similar topic regarding place. I think it’s easier if you know what each preposition means. Make sentences with each definition so that you can use them!

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~時間を表す in, on, atの違い~

★inを使う場合
inは月・季節・年・世紀など長期的なイメージ。

〇まとまった期間を示す
例:in July, in winter, in 1995, in the past, in the Middle Ages
例文:In summer, we usually visit Europe.
和訳:いつも夏にはヨーロッパを訪れる。
例文:I have two classes in the morning.
和訳:午前中に授業が2つある。

※「~後に」という意味でも使える。
例文:She is coming home in an hour.
和訳:彼女は1時間後に家に帰ってくる。

★onを使う場合
onは曜日や日付など特定の期間のイメージ。

〇特定の短い期間を表す
例:on Friday, on the weekend

※話し言葉においては、上記のonは省略されることも。
例文:I’ll see you (on) Saturday.
和訳:また土曜日ね。

〇特別な日を表す
例:on Christmas day, on my birthday, on March 9th
例文:My grandparents came over on Thanksgiving.
和訳:サンクスギビングに祖父母が来た。

★atを使う場合
atは時刻や時間帯など瞬間的な一点を表すイメージ。

〇比較的短い時間を示す
例:at 5:00, at midnight, at lunchtime, at sunset
例文:She is not available at the moment.
和訳:ただいま彼女は席を外しております。
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基本的に3つの前置詞の示す期間は、at<on<inの順に長くなるイメージです。皆さんも文章をたくさん作って、すらすらと迷わず言えるようになりましょう。

★前回のコラム

Mayu E Room
Mayu E Room

高校三年時、アメリカのニュージャージー州に留学。国際基督教大学(ICU)に入学し、言語教育とメディア・コミュニケーション・文化をダブルメジャー。大学在学中、バーモント州にあるミドルべリー大学に留学。英検1級、TOEIC990点、TOEFL110点を保持。現在は、英語講師をメインに、通訳や翻訳家としても活動。総SNSフォロワーは40万人を超える。
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