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2023.05.15 UP

第80回 iterative approach / 段階を踏んだアプローチ

第80回 iterative approach / 段階を踏んだアプローチ

ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。

傾向として日本人はすべてを完璧に仕上げてからモノを世の中に出していくことを好むと言われる一方で、アメリカ人はとりあえず仮のものを世に出し、その後、段階的に修正しながら完璧なものに近づけていくアプローチを好むと言われます。

では、この「段階的なアプローチ」を英語で何と言ったらいいでしょうか。

もちろん、“phased approach”“staged approach”を使ってもいいですが、ここでは加えて、“iterative approach”の表現を覚えましょう。

“iteration”はIT用語としてよく使われる単語で、直訳すると「反復」「繰り返し」という意味ですが、現場では段階を踏みながら完成に近づけていくことを指します。“iterative”はその形容詞形で、「段階的な」という意味になります。

具体的には次のように使えるでしょう。

A:What kind of approach are we going to take in implementing the system?
B:It’ll be an iterative approach.

A:本システムの実装においてどのようなアプローチを取っていくことになりますか?
B:段階的なアプローチを取っていきます。

ぜひ使ってみてください!

森田系太郎
森田系太郎Keitaro Morita

会議通訳者・翻訳者。日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CROのシミック㈱のシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。上智大学(法学[学士])、立教大学(異文化コミュニケーション学[修士]、社会デザイン学[博士])、モントレー国際大学院(翻訳通訳[修士])卒。編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版、2017年)がある。日本会議通訳者協会(JACI)理事で、JACIのホームページでコラム「製薬業界の通訳」を連載中。立教大学・兼任講師/研究員、英検1級・全国通訳案内士・国連英検特A級保持者(外務大臣賞)。 趣味は小6から続けているテニス。