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2025.11.18 UP

第200回【最終回】 typo/日本語でも「タイポ」と言うようになりました

第200回【最終回】 typo/日本語でも「タイポ」と言うようになりました

ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。

誤記を指摘したいときに使える表現

グローバルビジネスでは色々な文書が回ってくるもの。議事録、パワーポイント資料、ワード文書……それらを読む中で誤記を見つけたりすること、ありますよね。ではこの「誤記」を英語でどのように表現したらいいでしょうか?

それがこちら、“typo”。最近は日本語でも「タイポ」と言うようになりました。また、誤記というよりは書き手の誤解に基づくような表現についても、“typo”という単語を使って「誤記でしょうか?」と聞くと直截的な指摘を避けることができるので便利な英単語です。ぜひ覚えてください。

なお、誤記を指摘された際はどう返答したらいいでしょうか。もちろん“Thank you for pointing it out.”(ご指摘ありがとうございます)と通常通りの返答もできますが、ここで覚えて頂きたいのが“Good catch!”。直訳すると「よく捕らえること」「ナイスキャッチ」となり、つまり「よく気づいてくださった!」「目がいいですね!」といった意味になります。カジュアルな感じもする表現ですので、話の文脈や使用する相手に気を付けつつ使ってみてください。

具体的には次のように使えるでしょう。

A:This seems to be a typo.
B:Good catch! Thank you for pointing it out.

A:これは誤記のように見えますね。
B:目がいいですね! ご指摘ありがとうございます。

ぜひ使ってみてください!

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森田系太郎
森田系太郎Keitaro Morita

日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CRO・シミック㈱のシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。日本会議通訳者協会(JACI)認定通訳者、JACI同時通訳グランプリ(学生部門)審査員(2023年~)、コミュニケーターズ土曜学校・通訳講師。モントレー国際大学院(会議通訳 [修士])、立教大学(社会デザイン学 [博士])卒。国連英検・特A級(外務大臣賞)。JACIのHPでコラム「製薬業界の通訳」を、『通訳翻訳ジャーナル』(2022-23年)でコラム「専門分野の通訳に挑戦【製薬編】」を連載。 編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版)、『ジェンダー研究と社会デザインの現在』(三恵社)がある。 立教大学・兼任講師/研究員、社会デザイン学会・理事、文学・環境学会・広報担当役員。趣味は小6から続けているテニス。