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2025.07.08 UP

第194回 double email/度々申し訳ございません

第194回 double email/度々申し訳ございません

ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。

「度々申し訳ございません」、英語で書くと?

メールを送った際に、書き忘れてしまった事柄があったのを思い出し、慌ててもう1通メールを送る羽目になってしまった経験、ないでしょうか。そのような場合、日本語では書き出しを「度々申し訳ございません」とすることが多いかと思いますが、この「度々申し訳ございません」を英語でどのように表現したらよいできるでしょうか。

そんな時に使えるのが“I am sorry for the double email.”。直訳すると「二重のメールを申し訳ありません」となり、したがって「度々申し訳ございません」の意味になります。メールの数を不必要に増やしてしまうことは非効率ですが、人間ですから忘れることがあるのは仕方がないもの。グローバルビジネスでそんな状況に陥ってしまった場合はぜひこのフレーズを思い出してください。

なおこの英語表現は、アドビ社のアンケートによると、「仕事関連のメールに見られるイライラするフレーズ」の1つにランクインしているようです
(参考記事:https://www.theguardian.com/technology/shortcuts/2018/aug/27/re-attaching-for-convenience-passive-aggressive-email-phrases-poll)。
相手の負担を考えるとやはりメールの数は減らしていきたいですね。

具体的には次のように使えるでしょう。

(メールを1通送った後に言い忘れたことがあったことに気づいて直後に送った2通目のメールの冒頭で)
Dear All, I am sorry for the double email.
皆さま、度々申し訳ございません。

使わないに越したことはないフレーズですが、必要に応じて使ってみてください!

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森田系太郎
森田系太郎Keitaro Morita

日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CRO・シミック㈱のシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。日本会議通訳者協会(JACI)認定通訳者、JACI同時通訳グランプリ(学生部門)審査員(2023年~)、コミュニケーターズ土曜学校・通訳講師。モントレー国際大学院(会議通訳 [修士])、立教大学(社会デザイン学 [博士])卒。国連英検・特A級(外務大臣賞)。JACIのHPでコラム「製薬業界の通訳」を、『通訳翻訳ジャーナル』(2022-23年)でコラム「専門分野の通訳に挑戦【製薬編】」を連載。 編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版)、『ジェンダー研究と社会デザインの現在』(三恵社)がある。 立教大学・兼任講師/研究員、社会デザイン学会・理事、文学・環境学会・広報担当役員。趣味は小6から続けているテニス。