ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。
会議の最後によく使う英語表現
グローバル会議には多様な文化背景の人たちが参加しており、英語ネイティブではない人も参加していることが多いもの。そのため、会議の最後で話し合った内容を要約し、認識のすり合わせをすることが欠かせません。今回ご紹介するのはそんな時に便利な英単語です。
それがこの動詞、“recap”。“Re+cap”だからといって再びキャップで蓋をするのではなく、実は“recapitulate(要約する)”という単語の省略形です。ただし、私も10年以上グローバル会議を通訳してきましたが、“recapitulate”という原形を耳にしたことはなく、すべての場合で省略形の“recap”が使われていました。
もちろん「要約する」という意味では学校で習った“summarize”という単語を使うこともできます。ですが表現の幅を広げるという意味でも、またグローバル会議では頻出の単語ですので、ぜひこの“recap”、覚えてください。
具体的には次のように使えるでしょう。
(グローバル会議の閉会前に)
司会:Let’s recap today’s meeting before closing.
参加者:Sure.
司会:閉会の前に今日の会議で話し合った内容をまとめておきましょう。
参加者:もちろんです。
ぜひ使ってみてください!
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日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CRO・シミック㈱のシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。日本会議通訳者協会(JACI)・認定通訳者。立教大学(社会デザイン学 [博士])、モントレー国際大学院(翻訳通訳 [修士])卒。国連英検・特A級(外務大臣賞)、英検1級、全国通訳案内士。JACIのHPでコラム「製薬業界の通訳」を、『通訳翻訳ジャーナル』(2022-23年)でコラム「専門分野の通訳に挑戦【製薬編】」を連載。編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版)、『ジェンダー研究と社会デザインの現在』(三恵社)がある。 立教大学・兼任講師/研究員、社会デザイン学会・理事、文学・環境学会 役員(広報)。趣味は小6から続けているテニス。