ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。
リスクより安全を取りたいときに使える一言
グローバルビジネスでは、大胆に物事を進めなければならない場面と、石橋を叩きながら慎重に進めた方がいい場面があります。今回ご紹介したいのは、後者のような慎重に物事を進めるべき場面で使える英語表現です。
それがこちら、“play it safe”。直訳すると「それを安全にプレーする」となりますが、実際には「安全に進める」「安全策を取る」という意味になります。形容詞で表現すれば“conservative(保守的な)”や“cautious(慎重な)”と言い換えることができるでしょう。いずれにしても“play it safe”、ぜひ覚えてください。
同じく“safe”を使った類似表現に“Better safe than sorry.”があります。「危険を冒した結果、残念に思う(sorry)より、安全策を取った(safe)方がいい」というイディオムです。こちらもたまに耳にする表現で便利ですので合わせて覚えておきましょう。
具体的には次のように使えるでしょう。
A:Should we be more proactive in this business segment?
B: No, I don’t think so. I think we should play it safe in the space.
A:この事業セグメントでもっと先手を取った方がいいのかな?
B:いやそうは思わないね。その領域では安全策で行った方がいいと思う。
ぜひ使ってみてください!
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日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CRO・シミックのシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。立教大学(社会デザイン学 [博士])、モントレー国際大学院(翻訳通訳 [修士])卒。英検1級、全国通訳案内士、国連英検・特A級(外務大臣賞)。日本会議通訳者協会(JACI)のHPでコラム「製薬業界の通訳」を、『通訳翻訳ジャーナル』(2022-23年)でコラム「専門分野の通訳に挑戦【製薬編】」を連載していた。編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版)、『ジェンダー研究と社会デザインの現在』(三恵社)がある。 立教大学・兼任講師/研究員、社会デザイン学会・理事。趣味は小6から続けているテニス。