ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。
EMEA=欧州・中東・アフリカ
グローバル化が進む中で中東やアフリカ市場も見逃せない大きな市場となってきました。世界最大の経済大国であるアメリカから見ると、欧州・中東・アフリカは通常の地図上ではほぼ縦に並んでいます。この3地域をまとめて考える時に使われる略語を今回はご紹介したいと思います。
その略語がこちら、“EMEA”。Europe(欧州)、Middle East(中東)、Africa(アフリカ)の頭文字を組み合わせた略語で、日本語では「エメア」「イメア」と言われるようですが、英語の発音はどちらかと言うと「エメヤ」に近く、アクセントは真ん中の「メ」にあります。
その他、地域・国に関連した略語には以下のようなものがあります。
– EEA(European Economic Area;欧州経済領域。EU加盟国とEFTA[欧州自由貿易連合]加盟の数カ国から構成される)
– MENA(ミーナ。Middle East and North Africa;中東、北アフリカ)
– BRICs(ブリックス。Brazil, Russia, India, China;ブラジル、ロシア、インド、中国)
– APAC(エイパック。Asia-Pacific;アジア太平洋)
– JAPAC(Japan and Asia-Pacific;日本とアジア太平洋)
– Americas(北米+南米)
– ex-US(excluding US;アメリカ以外)
– ROW(Rest of the World;当該国以外の残りの国々)
これを機にあわせて覚えてしまいましょう。
具体的には次のように使えるでしょう。
A:What is your responsibility?
B:I am responsible for establishing a business strategy for our marketing activities across the EMEA region.
A:どんな仕事をされてるんですか?
B:EMEA地域全体のマーケティング活動の事業戦略を構築する責任者です。
ぜひ使ってみてください!
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日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CRO・シミックのシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。立教大学(社会デザイン学 [博士])、モントレー国際大学院(翻訳通訳 [修士])卒。英検1級、全国通訳案内士、国連英検・特A級(外務大臣賞)。日本会議通訳者協会(JACI)のHPでコラム「製薬業界の通訳」を、『通訳翻訳ジャーナル』(2022-23年)でコラム「専門分野の通訳に挑戦【製薬編】」を連載していた。編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版)、『ジェンダー研究と社会デザインの現在』(三恵社)がある。 立教大学・兼任講師/研究員、社会デザイン学会・理事。趣味は小6から続けているテニス。