ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。
“alignment”という単語を聞くと、車好きの方であればタイヤの装着状況を確認・調整するホイールアライメントを思い出すかも知れません。実は“alignment”はグローバルビジネスの現場でも「調整」という意味でよく使われるんです。正確には「(意見の)すり合わせ」という日本語の方がニュアンスは近いかも知れません。
具体的には “get alignment on~” で「~に関して(意見の)すり合わせをする」という意味で使うことができます。または動詞の受身形として使い、“get aligned on~” という形も可能です。
個人的には、“get alignment on~” “get aligned on~” は、第8回で取り上げた “on the same page” (「理解が一致している」「共通理解(認識)を有している」)という状態に持っていくためのプロセス、というイメージを抱いています。
具体的には次のように使えるでしょう。
A:We need to get alignment on the problem.
B:Can’t agree more.
A:この問題について意見をすり合わせる必要があるね。
B:まったくだね。
ぜひ使ってみてください!
会議通訳者・翻訳者。日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CROのシミック㈱のシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。上智大学(法学[学士])、立教大学(異文化コミュニケーション学[修士]、社会デザイン学[博士])、モントレー国際大学院(翻訳通訳[修士])卒。編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版、2017年)がある。日本会議通訳者協会(JACI)理事で、JACIのホームページでコラム「製薬業界の通訳」を連載中。立教大学・兼任講師/研究員、英検1級・全国通訳案内士・国連英検特A級保持者(外務大臣賞)。 趣味は小6から続けているテニス。