
第4回 iPhoneの着信音を取引先ごとに変えて、外出先でもメールをキャッチ!
外出先でもメールに気がつけるようにするには
第2回と第3回では、自宅にいるときに重要メールにすぐ気がつけるようになる方法をお伝えしました。こうした方法を使えば、自宅にいるときには、メールに確実に気がつけるようになるかと思います。でも、外出中はどうでしょうか。外出中こそ、メールに気がつくのが遅れがちになりませんか?
本連載でめざすのは、重要メールにはいつでもすばやく返信し、「いつもメールの返信が早い人」と取引先に認識してもらうことで、受注率をアップさせる、ということでした。なので、外出先でも重要メールに気がつけるように、工夫していきましょう!
今回は、iPhoneとGmailを使い、取引先ごとでiPhoneのメール着信音を変える、ということをやっていきます。ここでは私が普段使用しているiPhoneとGmailを取り上げますが、ただし、今回お伝えするコツは、iPhoneやGmail以外でもできると思います。iPhoneやGmailのユーザーではない方は、本コラムを参考にして、ご自身で工夫して頂けたら幸いです。
取引先ごとでiPhoneの着信音を変えることで、外出先でも重要メールに気が付きやすくなると思います。また、重要でないメールに関しては通知音をオフにすることができます。重要なもののみ音が鳴るようにすることで、iPhoneから発せられる音に自分自身が敏感になります。さらに、どこの会社からメールが来たかということがメールを開く前にわかることで、対応しやすくなると思います。
さて、この「取引先ごとにiPhoneのメール着信音を変える」ということは、簡単なことのように聞こえるかもしれないのですが、iPhoneには、メールの送信元によって着信音を変えるという機能がありません!!(iOS 13.3.1、2020年4月現在)。「VIP」という機能を使って、「VIP」に登録したメールアドレスとそれ以外の着信音を変える、ということは可能なのですが、送信元ごとに複数の着信音で鳴らし分ける、ということはできません。
そこで、割と原始的な方法を使って鳴らし分けをできるようにしました。本当は、もう少しスマートな方法はないかと試行錯誤したのですが、見つけられませんでした(逆に、何かいい方法があったら教えてくださいね)。
原始的な方法、それは各取引先メールの転送用に複数のGmailアカウントを開設し、普段使っているGmailアドレスから各転送用Gmailアドレスに自動転送、というやり方です。例えば、A社用にwork.a@gmail.com、B社用にwork.b@gmail.comというGmailアカウントを開設し、普段使っているwork@gmail.comからそれぞれの転送用アドレスに転送します。
今回の大まかな仕組みと手順
今回つくる仕組みについて、下に図で表しました。取引先の1つを仮にA社、もう1つをB社としています。
前述のように、iPhoneには送信元(=取引先)ごとに通知音を変えるという機能はありません。でも、受信先(=自分)のメールアドレスごとであれば、通知音を変えることができます。つまり、メールアドレスを複数作って、取引先ごとに受信するメールアドレスを変えれば、着信音を変えられるようになります。ただし、取引先ごとに、伝えるメールアドレスを変えるのは煩雑になりますので、各社に伝えるメールアドレスは変えずに、1つのメールアドレスに届いたものを、Gmailの「フィルタ」機能を使って各社用の転送用メールアドレスに転送する形を取ります。
なお、本コラムは、取引先に伝えるメールアドレスを、フリーメールであるGmailアドレスにすることを勧めるものではありません。取引先に伝えるメールアドレスは、有料のメールアドレスにすることが一般的には推奨されるかと思います(私もそうしています)。
説明が煩雑になるのを避けるため、取引先からのメールがすべて普段使っているGmailアドレスに届く、という書き方をしていますが、実際には、有料のメールアドレスに届いたものをすべて、普段使っているGmailアドレス(上の例ではwork@gmail.com)に自動転送する、という形を私は取っています。こうしているのは、Gmailのメーラーがとても使い勝手がいいためです。
初期投資と手間が多少かかりますが、それに見合うだけの効果がある最強のコツだと思っていますので、ぜひご活用いただければ、と思います。
今回の、大まかな手順は以下のとおりです。
1. PCから、取引先メール転送用のGmailアカウント(例:A社からのメールの転送用に、work.a@gmail.com)を開設する
2. PCから、普段使っているGmailアカウントで、取引先メール転送用のGmailアドレスを転送先として登録する
3. PCから、普段使っているGmailアカウント(例: work@gmail.com)で「フィルタ」機能を使い、取引先(例: A社)から来たメールを、その取引先メール転送用のGmailアドレス(例: work.a@gmail.com)に転送されるように設定する
4. iPhoneで、その取引先メール転送用のGmailアドレス(例:work.a@gmail.com)を個別のアカウントとして登録する
5. iPhoneで、その取引先メール転送用のGmailアドレス(例:work.a@gmail.com)用の着信音を設定する
6. 取引先ごとに2~5を繰り返す