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2023.05.15 UP

第66回 double down on / リスクを取って賭けに出る!

第66回 double down on / リスクを取って賭けに出る!

ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。

「double down on」 倍賭けする → 強化する

最近、耳にするようになった表現が“double down on …”。直訳すると「~に倍賭けする」という意味ですが、それではわかりにくいですね。

Cambridge Dictionaryで調べてみると、主に米国で使用される表現で、“to continue to do something in an even more determined way than before”(以前よりもさらに決意をもって何かを続けること)とあります。簡単に言えば「強化する」という意味、と覚えておきましょう。倍賭けする→リスクを取るような行動に出る→決意をもって何かを続ける→強化する、というイメージでしょうか。

「強化する」と言った場合に“enhance”“reinforce”“improve”“strengthen”“beef up”“shore up”“step up”“jack up”といった(句)動詞が思い浮かびますが、このリストに“double down”も追加していただければと思います。

具体的には次のように使えるでしょう。

A:What should we do to improve our performance?
B:We should double down on our marketing efforts.

A:業績を上げるために何をすべきだろうか?
B:マーケティングを強化すべきだね。

“double down on …”、ぜひ使ってみてください!

★前回のコラム

森田系太郎
森田系太郎Keitaro Morita

会議通訳者・翻訳者。日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CROのシミック㈱のシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。上智大学(法学[学士])、立教大学(異文化コミュニケーション学[修士]、社会デザイン学[博士])、モントレー国際大学院(翻訳通訳[修士])卒。編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版、2017年)がある。日本会議通訳者協会(JACI)理事で、JACIのホームページでコラム「製薬業界の通訳」を連載中。立教大学・兼任講師/研究員、英検1級・全国通訳案内士・国連英検特A級保持者(外務大臣賞)。 趣味は小6から続けているテニス。