ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。
ビジネス英語における “apples-to-apples”(アップルトゥアップル) とは?
グローバルビジネスで、たとえば国の業績を比較する際に、各国の状況や制度を考慮しなければ単純比較することができない場合があります。このように基準を合わせて比較することを英語では、“make an apples-to-apples comparison”または“make an apple-to-apple comparison”と言います。
直訳は「リンゴとリンゴを比較する」で、「リンゴ」と「みかん」といった異なるものを比較するのではなく、同じものを比べることに由来するのでしょう。ここから、逆に単純には比較できないものを比べることを“make an apples-to-oranges comparison”と表現しますので、合わせて覚えておきましょう。
具体的には次のように使えるでしょう。
A:These are the performance results of each country in Q4 of 2017.
B:I don’t think this is making an apples-to-apples comparison.
A:こちらが2017年第四四半期の各国の業績結果となります。
B:これでは同じ条件で比較できていないね。
“apples-to-apples”、ぜひ使ってみてください!
★前回のコラム
会議通訳者・翻訳者。日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CROのシミック㈱のシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。上智大学(法学[学士])、立教大学(異文化コミュニケーション学[修士]、社会デザイン学[博士])、モントレー国際大学院(翻訳通訳[修士])卒。編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版、2017年)がある。日本会議通訳者協会(JACI)理事で、JACIのホームページでコラム「製薬業界の通訳」を連載中。立教大学・兼任講師/研究員、英検1級・全国通訳案内士・国連英検特A級保持者(外務大臣賞)。 趣味は小6から続けているテニス。