ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。
「offline」 電話(会議)に出ていない、参加していない
“connect”を取り上げた前回(第67回)で“Let’s discuss it offline”([電話会議外で]個別に話しましょう)という例文を使いました。今回はこの“offline”(オフライン)を取り上げたいと思います。
“offline”は直訳すれば「ラインにつながっていない」状態を指します。この「ライン」の意味ですが、ご存知のようにインターネットの「ライン接続」のことを指す場合もあり、したがって「ネットにつながっていない状態」を“offline”と表現します。
また、上記の例文のように電話の「ライン(電話線)」のことを指すこともあり、この場合は「電話を切った状態」を“offline”と描写します。
なお、“offline”の反意語は“online”になります。「電話(会議)に出ている、参加している」という意味で、たとえば電話会議の冒頭で“Who’s online?”と尋ねられた場合は「この電話会議にどなたが参加していますか?」と聞かれていることになります。
具体的には次のように使えるでしょう。
A:Shall we talk about this offline after the call?
B:Yes, let’s take it offline.
A:これは会議後に個別に話しましょうか?
B:はい、そうしましょう。
ぜひ使ってみてください!
★前回のコラム
会議通訳者・翻訳者。日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CROのシミック㈱のシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。上智大学(法学[学士])、立教大学(異文化コミュニケーション学[修士]、社会デザイン学[博士])、モントレー国際大学院(翻訳通訳[修士])卒。編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版、2017年)がある。日本会議通訳者協会(JACI)理事で、JACIのホームページでコラム「製薬業界の通訳」を連載中。立教大学・兼任講師/研究員、英検1級・全国通訳案内士・国連英検特A級保持者(外務大臣賞)。 趣味は小6から続けているテニス。