ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。
“segue”は音楽用語で「セグエ」、イタリア語で「続けて」という意味ですが、ビジネス会議でもよく耳にする単語になっています。“a good segue into …”というフレーズで使われ、「~への良い続き」、つまり「~へのちょうどいい前振りである」という意味になります。“segue”を動詞でつかって、“segue into”という形でも使うことができるので参考にしてください。
ちなみに発音はカタカナで言うと「セグウェイ」に近い発音となります。そのため、電動立ち乗り二輪車の“Segway”(セグウェイ)と混同し、“segue”の意味で“Segway”を使う人が増えているようです。「segue Segway」でネット検索すると、「どちらが正しい?」と議論するような記事がたくさんヒットします。言葉は生き物です。日本語の「ら抜き言葉」も市民権を得てきたように思いますが、時代の流れで“Segway”の使用も市民権が得られる日が来るのかも知れません。
具体的には次のように使えるでしょう。
A:This topic is a good segue into the next section.
B:Then, let’s move on to the next section.
A:このトピックは、次のセクションの前振りとしてちょうどいいですね。
B:では、早速、次のセクションに移りましょう。
ぜひ使ってみてください!
会議通訳者・翻訳者。日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CROのシミック㈱のシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。上智大学(法学[学士])、立教大学(異文化コミュニケーション学[修士]、社会デザイン学[博士])、モントレー国際大学院(翻訳通訳[修士])卒。編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版、2017年)がある。日本会議通訳者協会(JACI)理事で、JACIのホームページでコラム「製薬業界の通訳」を連載中。立教大学・兼任講師/研究員、英検1級・全国通訳案内士・国連英検特A級保持者(外務大臣賞)。 趣味は小6から続けているテニス。