
第9回 メールのひな型をクリップボード拡張ソフトですばやく入力
メール本文の入力が速ければ返信もすばやくなる
第7回と第8回では「返信メールをすばやく書く」ためのコツをお伝えしました。メールにすぐ返信するには、以前にお伝えしたように「受信メールにすぐ気がつく」ことと「返信メールをすばやく書ける」ことの両方が必要ですが、後者に対するコツをこの前回、前々回でお伝えしていました。
今回も引き続き、返信メールをすばやく書けるようになるためのコツをお伝えしていきます。
今回は「返信メールをすばやく書けるようになるための3大要素」のうち③の「メールの本文がすばやく入力できる」ようになるためのコツをお伝えします。当然といえば当然なのですが、入力が速ければ、メール本文もすばやく書けるようになりますよね。
返信のひな型をあらかじめ作成しよう
メール本文をすばやく入力できるようにするには、何をしたら良いのでしょう?
すばやい返信が必要とされることの多いメールの代表といえば案件打診メールですが、こうしたメールに対する返信の内容は、ある程度パターン化しているのではないでしょうか。案件をお引き受けする場合の返信内容、あるいは残念ながら案件をお断りする場合の返信内容は、返信相手が異なっているとしても、それぞれ似通ったものになっていると思います。
ならば、それらメールのひな型を事前に作成しておき、返信時にすぐに呼び出せるようにしてみましょう!そうすれば、メール本文があっという間に完成します。
「クリップボード拡張ソフト」が便利
こうしたひな型の保存や呼び出しを簡単に実現するツールがあります。「クリップボード拡張ソフト」と呼ばれるものです。今回はこのクリップボード拡張ソフトの中でもメジャーな「Clibor」をご紹介します。私も数年前から愛用しています。なお、「Clibor」はWindows専用ソフトです。ただし、Mac用にもさまざまなクリップボード拡張ソフトがあるようですので、Macユーザーの方は本コラムを参考にして、いろいろ探してみてください。
上のスクリーンショットのように、ひな型を丸ごと保存でき、簡単に呼び出せます。
ユーザー辞書登録との違い
このクリップボード拡張ソフトは、「Google日本語入力」や「Microsoft IME」などのIME(文字入力支援ソフトウェア)についている、「ユーザー辞書」と何が違うのでしょうか。
ユーザー辞書とは、Google日本語入力ならWindowsタスクバーにある言語アイコンを右クリック→[辞書ツール]、Microsoft IMEなら言語アイコンを右クリック→[ユーザー辞書ツール]でアクセスできるもので、フレーズや単語を登録するのに便利なものです。
しかし、ユーザー辞書はメール文のひな型を保存するのには不向きです。というのは、ユーザー辞書は改行が登録できないからです。たとえば「いつも大変お世話になっております。」などの定型文を保存しておくにはユーザー辞書が向いていますが、メールのひな型全体を保存するには、クリップボード拡張ソフトが最適だと思います。