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2023.05.19 UP

第152回 nitpicky/重箱がシラミ取りに!?

第152回 nitpicky/重箱がシラミ取りに!?

ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。

グローバル会議で聴衆として発表を聞いていて、主題とはそれほど関係はないけれども、細かい点を確認したい気持ちになったことはないでしょうか。そんなときに便利なのが今回ご紹介する“nitpicky”という単語です。

“nitpicky”は「nit+picky」と分解でき、“nit”は「シラミの卵」を意味します。
一方、“picky”は動詞“pick(選ぶ、取り上げる)”の形容詞形で、最近は日本語でも「ピッキーだね」などと言うようになりましたが、「えり好みをする」「選択にこだわる」という意味です。これらの2つの単語を合わせると「(小さな)シラミの卵を選び出す」⇒「重箱の隅を楊枝でほじくる(つつく)」という意味になる、といったイメージでしょうか。

なお、“nitpicky”と同じ意味で“nitpicking”という単語も使われますので合わせて覚えておきましょう。ちなみに「シラミ」は英語で“louse”で、その複数形は“lice”。日本人はRとLの発音の区分けが苦手な方が多いですが、“rice(お米)の発音が“lice(シラミ)に聞こえてしまって苦笑いされた、という経験もよく耳にしますので注意しましょう。

具体的には次のように使えるでしょう。

(グローバル会議で発表を聞いた後で)
A: (聴衆)“Thank you for your presentation. I hate to be nitpicky here, but……”
B: (発表者)“No, no, go ahead. I’d appreciate any feedback.”

A:ご発表ありがとうございました。すみません、重箱の隅をつつくようですが…
B:いえいえ、どうぞ。どんなご感想でもありがたいです。

ぜひ使ってみてください!

森田系太郎
森田系太郎Keitaro Morita

会議通訳者・翻訳者。日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CROのシミック㈱のシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。上智大学(法学[学士])、立教大学(異文化コミュニケーション学[修士]、社会デザイン学[博士])、モントレー国際大学院(翻訳通訳[修士])卒。編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版、2017年)がある。日本会議通訳者協会(JACI)理事で、JACIのホームページでコラム「製薬業界の通訳」を連載中。立教大学・兼任講師/研究員、英検1級・全国通訳案内士・国連英検特A級保持者(外務大臣賞)。 趣味は小6から続けているテニス。