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2023.05.19 UP

第149回 short and sweet/短くて甘い?

第149回 short and sweet/短くて甘い?

ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。

グローバル会議の昨今の傾向として、終了時間をきちっと守るようになってきました。ですので、特に会議の司会やPM(Project Manager)としては、質問やその回答は簡潔にお願いしたくなるものです。では、この「簡潔に」は英語で何と言えばよいのでしょうか。

もちろん、“concisely” “briefly” “succinctly”といった学校で習った単語を使うこともできます。しかし英語は同じ表現の繰り返しを避ける言語です。そこでこれらの単語にぜひ加えていただきたい表現が“short and sweet”。話や文章が短くて簡潔な様子を表すイディオムになっています。ぜひグローバル会議で機会があれば使ってみてください。

なお、“Keep It Short and Sweet”とすれば「簡潔にするのを忘れずに」という標語になりますが、各単語の頭文字を取って「KISS」の原則と呼ばれることもありますので頭の片隅に入れておきましょう。(注:KISSは“Keep It Short and Simple”“Keep It Short, Stupid”の略語とされることもあります)

具体的には次のように使えるでしょう。

A:(会議参加者)Can I ask a question?
B:(司会)Please keep your question short and sweet.

A:質問してもいいですか?
B:ご質問は簡潔にお願いします。

ぜひ使ってみてください!

森田系太郎
森田系太郎Keitaro Morita

会議通訳者・翻訳者。日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CROのシミック㈱のシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。上智大学(法学[学士])、立教大学(異文化コミュニケーション学[修士]、社会デザイン学[博士])、モントレー国際大学院(翻訳通訳[修士])卒。編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版、2017年)がある。日本会議通訳者協会(JACI)理事で、JACIのホームページでコラム「製薬業界の通訳」を連載中。立教大学・兼任講師/研究員、英検1級・全国通訳案内士・国連英検特A級保持者(外務大臣賞)。 趣味は小6から続けているテニス。