フィクション、ノンフィクション、児童文芸、ビジネス書まで現役翻訳家の指導のもと各ジャンルに必要な日本語表現力を磨く
学習レベルは3段階 中・上級が充実した通学・オンライン講座(※)
出版翻訳のジャンルは非常に幅広く、それぞれ求められる素養やスキルも異なる。その点をふまえ、フェロー・アカデミーでは多彩な出版翻訳講座を開講。各ジャンルで活躍中の現役翻訳家を講師に迎え、ほかでは見られない充実した出版翻訳コースを提供している。
通学・オンライン講座は〈初級・中級・上級〉という3つのレベル設定。初級の「出版基礎」では、フィクションとノンフィクション両方の課題に取り組みながら、書き手の意図や作品の世界観を損なわず、適切な表現で訳すための基礎力を習得する。翻訳者デビューのきっかけとなることが多い「リーディング」の演習も行われる。
中級では、ジャンルごとに「フィクション」「ビジネス・自己啓発書」「児童文芸」「出版総合演習」など5講座を設置。それぞれに応じた翻訳テクニックを学びつつ、読者を意識した文章表現を重点的に磨いていく。
上級は、フィクション、ノンフィクション、児童文芸のジャンルで計10講座を用意。いずれも講師を務める翻訳家の名を冠したゼミクラスで、長編作品の翻訳演習を通して、原著の魅力や味わいを伝えるにはどう訳すべきかをクラス全体で考え、訳文を練り上げる。「ゼミ」の名にふさわしい、レベルの高い授業が行われている。
通信講座もジャンルを細分化 上級講座ではプロが添削
通信講座も通学・オンライン講座同様、レベル別に講座を開講している。
初級の「はじめての出版翻訳」では、「ミステリー」「ノンフィクション」など5つのジャンルの作品を教材に対象読者ごとの日本語表現の違いを学習。中級の「出版翻訳講座」ではミステリーの短編1作を課題とし、その全訳に取り組むことで、構成やテーマ、伏線などを考えながら「作品」として仕上げるテクニックを習得する。
注目は、試験合格者のみを対象とした上級のマスターコース。「コージーミステリー」「ルポルタージュ」「ビジネス書・実用書」など、ジャンルが細分化された講座を開講、現役翻訳家が添削指導にあたる。プロの手ほどきを受けながら訳文の精度を高められる、非常に実践度の高い通信講座だ。
そのほか、出版翻訳の仕事をするうえで避けて通れないリーディングに特化した「リーディング講座」、どの分野にも通じる英文解釈力を磨く「翻訳入門<ステップ18>」もあり、学習者の多様なニーズに応えるラインアップとなっている。
プロデビューに向けたサポートも充実。上級講座では、授業の中で下訳に取り組んだり、講師が優秀な受講生に仕事をまわしたり、出版社に紹介したりすることも。こうしたルートで、多数の受講生が出版翻訳家デビューを果たしている。またフェローを母体とする翻訳者ネットワーク「アメリア」では、約100社ほどの出版社や編集プロダクションが、求人情報や翻訳に役立つ情報を提供し、デビューをサポートしている。
(※)通学講座と同じようなライブ授業をオンライン上で受講できる講座を多数ラインナップしている。
修了生インタビュー

「出版翻訳コース」修了生
肱岡千泰さん
ひじおか・ちひろ/育児休暇中にフェロー・アカデミーの「出版翻訳コース」で学び始める。初級「出版基礎」を経て上級「川副ゼミ」に数年間在籍。2021年、川副智子講師との共訳書『[図説] 人魚の文化史 神話・科学・マーメイド伝説』(原書房)で出版翻訳家デビューを果たす。
上級ゼミ在籍中に共訳書でデビュー
会社員と両立させ、末永く出版翻訳を続けていきたい
特許翻訳に従事している肱岡千泰さんが出版翻訳を学び始めたのは育児休暇中のことだ。「なにか楽しい勉強をしよう」と思い立ち、慣れ親しんだ特許から文学に対象を広げ、新しいジャンルの翻訳に挑戦したのだった。
「日本の小説はよく読んでいましたが、海外文学にはなじみがなく、英語の原書を読んだこともありませんでした。いま思うと無謀なことをしたものですが、実際に出版翻訳を学んでみるととても楽しくて、はまってしまいました」
初級「出版基礎」では、童話やYAなどを素材に、内容を正確に表現するスキルや題材に合った言葉を選ぶスキルを身につけた。それまで特許文書のような硬い文章ばかり訳していたため、いわゆる「自然な訳文」とはどのようなものかを体験できたことがよかったという。
半年後、試験に合格して進級した上級「川副ゼミ」では、現役プロの川副智子講師の指導の下、一つのフィクション作品を半期通して訳した。ここでは、作品のテーマ、登場人物の人物像や感情の流れ、物語の構成など、作品全体を考えてそれを訳文に反映させることを学んだ。クラスで各受講生の訳文を検討する過程で、自分では思ってもみない解釈や訳語に出会えることもあった。
「川副先生のゼミは、正解を押しつけるのではなく、受講生からよりよい表現を引き出すようなディスカッション中心の内容でした。一方で、客観的な視点から修正すべきところは修正していただけたので、とてもありがたかったですね」
「川副ゼミ」で学ぶ中で、リーディングの仕事を紹介され、2 0 2 1 年、川副講師との共訳で出版翻訳家デビューを果たした。同年に単独訳書『トリュフチョコと盗まれた壺』(原書房)も出版され、プロとして独り立ちしたところだ。
「これからも人とのつながりを大切にしながら、会社員と両立させつつ、末永く出版翻訳を続けていきたいです」
スクールの注目ポイント
Point1
出版講座が豊富幅広い出版ジャンルが学べる!
フェロー・アカデミーの出版翻訳コースは、さまざまな出版ジャンルに対応した多数の講座を開講。日本の翻訳書市場でニーズの高い、ミステリー、ロマンス、ノンフィクション、児童文芸など、それぞれのジャンルで求められる文体や表現、スキルを学ぶことができる。
Point2
憧れのプロに師事できる上級講座が充実!
講座数の多さもさることながら、講師陣には多数の訳書を手がける出版翻訳家がズラリ。特に通学・オンライン講座の上級「ゼミ」や通信講座「マスターコース」では、自分が目標とする翻訳家の講座を選び、講師に師事しながらじっくり密度の濃い翻訳学習に取り組むことができる。
Point3
出版社に紹介するサポート制度プロデビューのチャンス大!
中級・上級講座受講生には「受講生×出版社 紹介サポート」を実施。受講生がリーディングして提出したシノプシスを講師が読み選抜する。その後事務局を介して、優秀なシノプシスを書いた受講生を出版社の編集者に紹介することで、リーディングや翻訳を依頼される道につながる。