知財リソース担当
野澤優太さん

1971年創業の㈱サン・フレアは、東京本社のほか、国内に2支店および1営業所、中国・大連とフランス・パリにグローバル拠点を置く業界大手の翻訳会社である。従業員は300名を超え、登録翻訳者は約6000名という規模を誇る。翻訳部門は専門分野別に独立したビジネスユニットで構成されており、それぞれ専従のアカウントマネージャー、プロジェクトマネジャー、制作スタッフが仕事をしている。

取り扱い分野は多岐にわたり、知的財産、ライフサイエンス、製造業、マーケティング、金融・法務、ODA/官公庁、情報通信(ICT)、医療機器などの翻訳サービスで高い実績がある。取り扱い言語は70以上に対応可能だ。

2018年の取引件数は3万2768件で、そのうち最も大きい割合を占めるのが「知財」の1万4046件(43%)。知財関連の翻訳では、受注件数、売上ともに同社が業界トップとみられ、「知財」はまさに同社の翻訳事業の中心を担う分野となっている。このほか、ライフサイエンス、情報通信、マーケティング、金融・法務、製造業などがそれぞれ取引全体の1割前後を占める。

「受注は全体的に堅調で、売上も毎年順調に伸びています。東京オリンピックを来年に控え、翻訳業界もインフラ整備による追い風を受けていると思われます」

翻訳者や学習者に多種多様なチャンスを提供

従来、和訳/外国語訳の割合は同じくらいだったが、18年後半から外国語訳の案件が増えつつあるという。日本企業の海外進出に伴い、外国語訳の案件は増える傾向にあるが、好景気の時には英語に加え他言語のニーズも上向きになる。同社でも、以前から一定のニーズがあった中国語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、ドイツ語などに加え、最近はタイ語、ベトナム語、インドネシア語などASEAN各国語への問い合わせも増加している。

「現在、新興国に向けて、ハード・ソフトの両面からインフラを輸出しようという動きが活発です。その流れを受け、英語のほかフランス語、スペイン語、ポルトガル語、アジア言語の需要が高まっています。当社としても、これらの言語の翻訳者を積極的に採用し、リソースを拡充していきたいと考えています」

同社の登録翻訳者になるには2つのルートがあり、トライアルもしくは「翻訳実務検定(TQE)」(サン・フレア アカデミー運営)に合格することが必要。いずれも合格率10%以下という狭き門だが、ひとたび登録が叶えば、各翻訳者の専門性と希望に沿う案件が多数用意されている。また、部署によってはトライアルの合格ラインに達しない人が、校正者として経験を積みながら勉強する道もある。このように、翻訳者や学習者に対して多種多様なチャンスを提供できるところが、大手翻訳会社ならではの強みと言えるだろう。