代表取締役社長
谷川英次郎さん

2007年設立の日本特許トランス㈱は、特許翻訳サービス、技術移転サービスを事業の柱としている。併設の「谷川国際特許事務所」が母体となっており、同事務所には谷川社長を含め、弁理士3名が在籍している。一方、翻訳を受け持つ日本特許トランスのスタッフは約20名で、登録翻訳者は約150名。特許制度や先端技術に精通している弁理士と翻訳現場が一体となり、高品質の翻訳サービスを提供している。

主なクライアントは、国内の特許事務所やメーカー、海外の特許翻訳会社などであり、出願用特許明細書のほか、指示書、意見書、補正書など中間処理関連の翻訳も得意とする。バイオ・化学、電気・電子、機械の技術分野を取り扱い、言語は英語のみ。日英と英日の割合は5対5で、最近は日英翻訳の需要が増えている。海外のクライアントも多いため、外国から日本に出願する際の翻訳依頼はコンスタントにあり、和訳の需要も根強い。ただ最近、海外のクライアントの一部では機械翻訳の利用を希望するケースも出てきているという。

「外国企業が日本へ出願する際の拒絶理由通知の引用文献の翻訳などでMTを利用するケースがあり、英日のMT+PE(ポストエディット)を求められることもあります。可能な限り対応しますが、当社としてはMT+PEというアプローチを積極的に増やそうとは考えていません。一方でSDLTradosなど、CATツールの利用は積極的に進めています。品質向上、時間短縮につながっています」

一方、同社は設立時より人材育成にも注力している。特許翻訳の実務経験がなくても、高度な語学力と高校程度の理科の基礎知識を備え、技術分野に関心の高い人を見習い翻訳者として採用。社内で先輩の指導を受けながらチェックや翻訳の業務を経験する中で、翻訳スキル、技術知識、特許知識を、段階を踏んで身につけられる環境を用意している。さらに以前は、「JPT特許翻訳スクール」を常時開講していた。現在は1年おきの開講となるが、条件を満たせば無料で受講ができる(2020年秋開講予定)。

同社のコア分野であるバイオ・化学に加え、電気・電子の受注も順調に伸びており、機械を含むすべての技術分野でフリーランス翻訳者を募集中。同社では英日、日英、両方のトライアルに合格することが必須だが、登録ができれば、十分な仕事量があるとのこと。また、あわせて見習い翻訳者も募集しており、経験が乏しい人にも門戸を開いている。