翻訳部 碓氷有希子さん
翻訳部 江﨑彩子さん
ウィズウィグは、メディカルライティング、医薬翻訳、医薬品安全性情報管理業務、データベース構築・管理の4つの事業を柱に、言葉を通して医療・科学の発展に貢献する企業。専門分野に特化した優秀な人材を社内外に数多く擁しており、質の高いサービスを実現している。
医薬翻訳では、新薬開発の基礎研究から非臨床・臨床試験、新薬申請、照会事項、製造、市販後調査に至るまで、あらゆるサイクルのニーズをカバー。特に安全性情報に関しては専門のチームを設置。医学専門家を配して、症例経過や医師コメントなどの報告書の情報をただ訳すだけでなく、背景情報との齟齬がない、医学的に正確な翻訳を提供できる体制を整え、多数の製薬企業から高い評価を受けている。
製薬関連の案件が最も多いが、医療機器メーカーのニーズにも対応。そのほか、医薬品申請関連文書の作成、医学論文の翻訳・作成業務支援の仕事も増えている。
「言語は英日・日英がほとんどですが、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語などの需要もあります。ここ最近、アジアでの申請関連文書や付随する資料の翻訳依頼、問い合わせが増えています」
翻訳に携わる社内スタッフはコーディネータ、翻訳者、チェッカー、DTPデザイナーなど総勢約12名。急ぎの案件や指示の細かい案件、複雑なDTPを要する案件にもフレキシブルに対応できる。登録翻訳者は約150人。常時稼働はその3分の1程度で、専属契約の翻訳者もいる。登録翻訳者は常時募集しており、現在は主にがん領域で英訳のできる人を特に求めているという。
「日本語の原文をしっかり理解することが重要。医薬品の翻訳は領域や分野の専門性がありますが、どの分野も英訳ができる人は歓迎です」
応募条件は特に設けておらず、トライアル重視で採用している。薬学など専門分野のバックグラウンドを持つ翻訳者が中心だが、最近は翻訳スクールなどで勉強してプロになった人も増えてきたという。安全性情報の翻訳に関しては、同社が主宰する安全性情報に特化した翻訳教室『アンセクレツォ』の修了生も活躍しており、なかには社員に登用された人もいるそうだ。
「さまざまな分野のトライアルの中から、その方に合わせたものを選んで出すので、応募の際には専門分野や翻訳の職歴や学習歴を明記してください。新しい人材を登用・育成していきたいので、いくつかの要素が含まれるトライアルにして、全体として合格レベルに達していなくても、『医薬品の有効性に強い』『統計の知識がある』というように適性を見極め、その分野の案件を少しずつお願いして経験を積んでいただけるようにしています」
重要なのは向上しようとする姿勢が見られるか否か。「基本的なことですがスペルチェック、セルフチェックは大事です。フィードバックも行っており、フィードバックも活かしスキルアップを図ってくださる方にはサポートを惜しまないので、一緒に成長していただきたい」とのことである。