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2023.05.26 UP

英語通訳者養成コース 本科2
アイ・エス・エス・インスティテュート

英語通訳者養成コース 本科2<br>アイ・エス・エス・インスティテュート

真のプロが育つ環境を整え、現場対応力を備えた人材を輩出 グループの総合力でトータルキャリアサポートも

日本初の同時通訳者養成スクールとして設立されたアイ・エス・エス・インスティテュートは、56年の実績を誇る伝統校だ。全8レベルの「英語通訳者養成コース」は、実力に応じたクラスから受講することで、着実にレベルアップできる構成になっている。在校生・修了生にOJTや仕事の機会を提供するなど、受講生のキャリアサポートも充実している。

訪問クラス 英語通訳者養成コース「本科2」


復習教材で改善点を洗い出しデリバリーを高める

英語通訳者養成コース「本科2」は、本格的な通訳訓練に必要な通訳基礎力(語彙力・理解力・表現力)の完成をめざす講座だ。全18回を日英と英日で交互に学ぶカリキュラムになっており、それぞれに担当講師がついている。今回見学したのは、箕輪忍先生が指導する日英クラスの第3回の授業。

冒頭に行われたのは、「社会保障」分野の単語テストだ。箕輪先生が単語を日本語で読み上げ、受講生は口頭で回答し、その音声をデバイスに録音。その後、答え合わせで1単語ずつ、指名された受講生が口頭で回答。箕輪先生は「単語テストは、もちろん満点をめざしていただきたいのですが、『どれくらいの時間をかければ何点取れるのか』その感覚を掴んでもらいたい」と常に受講生に伝えているそうだ。また箕輪先生は、特に注意したい語として「Gender equality/equity」から「equality(平等)」と「equity(公平)」を取り上げ、両者の違いをイラストで示しながら解説を加える。「単語だけ覚えて訳出しても、どうしても浅い訳になってしまいます。大切なのは、単語を覚えると同時に、その言葉の概念を理解すること。新しい言葉を覚える時は、一歩踏み込んで概念まで理解するようにしましょう」とアドバイスを送った。

また箕輪先生は、「Overmedication」の「over」から副詞「overly」を紹介し、「『overly reliant(頼りすぎる)』のように、『overly』を使うと形容詞に『~しすぎる』という意味を加えることができます。汎用性が高く、とても便利な副詞なので、ぜひ覚えておきましょう」と品詞違いの語句にも注目するよう説いていた。このほか、「Maternity leave」の関連語として「Paternity leave」を挙げた後、「現在では育休に対して性別に関係なく使える『Childcare leave』『Parental leave』や、介護休暇に対して『Family care leave』、より抽象的な『Caregiver leave』という言葉が使われています。人事関連の用語はダイバーシティ&インクルージョンを加味した用語に変わってきていますので、この点も配慮するようにしてください」と社会のトレンドにも意識を向けるよう促していた。

単語テストの後は、前回教材の「世界の水資源」の復習に移る。この教材は3分程度の長さの日本語音声教材で、受講生は1文ずつ区切って流される音声を逐次通訳する。受講生の訳出が終わると箕輪先生は、「復習教材に取り組むときは、より聞き手を意識し、デリバリーを練習する機会にすること」と復習の意味を強調する。「皆さんのパフォーマンスは、冠詞も接続詞もすべて同じ強さで発声しているため、重要な単語が聞こえにくくなってしまっています。英語には強い音と弱い音があり、リズムがありますので、そこに気をつけてデリバリーをすると聞き手に伝わりやすくなります」と改善点を挙げ、「録音した音声を聴いてみると、自分のパフォーマンスの癖に気づくことができます。上達のきっかけになりますから、ぜひ実践してください」と効果的な訓練方法を提案していた。

態の変換と主語に留意し初見教材を訳す

授業の後半は、初見教材「18歳選挙権」の逐次通訳に挑戦することになった。受講生には学期の始めに教材のタイトルだけが示され、「自分が通訳をする場合、このタイトルからどんな事前準備をするか」「このトピックに関して、主語として使えそうな単語にはどんなものがあるか」という二つの観点で予習してくるよう前回の授業の終わりに伝えられていた。

箕輪先生は、主語として使えそうな単語をあらかじめ用意しておくことの意味を解説する。「日本語は主語がなくても文が成立しますが、英語の文は主語を必要とします。受動態で表現された日本語を能動態の英語に変換するとき、どうしても主語が必要になりますから、使い勝手のいい主語を頭の中に入れておくと、態の切り替えがスムーズにできます」と話しながら、挿入する主語をどう決定するかをスライドでわかりやすく説明する。「Young voters」「Young people」など「18歳選挙権」の内容に対して親和性が高いものを第1レイヤー、「Politicians」「Voters」など政治全般について汎用性が高いものを第2レイヤー、「We」「You」「They」など総称人称を第3レイヤーとして用意しておくとよいとし、「態を切り替えることで、より自然で洗練された英語表現にすることができます」とまとめた。

箕輪先生の助言を受け、最後まで通して音声教材を聴き、その後は指名された人が一文ずつ区切った音声を聴いて逐次通訳する訓練に移った。受講生は初見の逐次通訳に真剣な表情で取り組んでいた。

講師コメント
通訳に必要な4つの要素を伸ばすために自分に合った学習スタイルを確立しましょう

英語通訳者養成コース「本科2」では、政治、経済、国際、社会、ビジネス、環境、教育、文化など多彩なトピックを扱いながら、日英・英日の逐次通訳訓練を行います。受講生の現在のレベルより少し上に設定した教材を用意していますので、難易度・分量の点からも挑みがいがある内容になっています。「本科2」の到達目標に向けて、少し難しい教材に取り組みながら、一歩ずつ高みをめざしていただきたいと思います。

通訳には、「聞く」「理解する」「訳す」「伝える」という4つの要素が必要ですが、これら4つの要素を伸ばすには、それぞれ効果的な練習方法やテクニックがあります。例えば今日の授業では、受動態から能動態に変換して訳すことや、日本語にはない主語を英語では補って訳すことも可能だという話をしましたが、これは「訳す」力を向上させるためのテクニックです。私の授業では、通訳に必要なスキルを伸ばすためのさまざまな手法をお伝えしますので、学んだ手法を適用し、自分に合った学習スタイルを確立してください。

「通訳が上達した!」と成長を実感できるのは、4つの要素すべてが整ったときですので、目に見える形で上達が感じられず、つらい時期もあるかもしれません。ですが、今日より明日、明日より明後日と、単語一つでもよいので知識を増やすよう、努力を続けることが大切です。学習時間を確保するのが難しい人も、10分や15分という時間ならば見つけることもできるはず。隙間時間にできる練習法を何パターンか用意し、毎日継続することをお勧めします。

通訳は、日々新しい発見があり、日々成長することのできる、すばらしい職業です。目にするもの、耳にすることのすべてが、いつかどこかで役に立つかもしれないという意識で学習に取り組んでいただければと思います。

箕輪忍先生
箕輪忍先生Minowa Shinobu

英語通訳者養成コース「本科2」の講師。明治学院大学国際学部卒業。オーストラリア・クイーンズランド大学大学院にて英日通訳・翻訳の修士号を取得。帰国後、物流会社、自動車シートメーカー勤務を経て、現在は大手建材・住宅設備メーカーの社内通訳・翻訳者として活躍している。

ここもチェック!
OJT・仕事の紹介など、アイ・エス・エスが在校生・修了生のプロデビューをフルサポート
細かなレベル分けと、各レベルに即した効果的な訓練で、無理なく着実にレベルアップが図れるクラス設計。レベルに応じて、日ごろの訓練の成果を生かしたOJTの機会を受講生に紹介しているので、在学中から経験を積むチャンスがある。在校生・修了生には、人材サービス部門や通訳部門への登録を通して、プロになるためのキャリアサポートを提供している。在校生向けのOJT登録や、人材派遣セミナーなども定期的に開催。

講座紹介
● 英語通訳者養成コース
レギュラーコース
・通訳準備科/本科1・2・3/プロ通訳養成科1・2・3/同時通訳科の全8レベル
・開講 春期4月/秋期10月
・期間 3~5ヵ月(週1回、2〜3時間程度)
・事前レベルチェックあり(TOEIC800点、英検準1級以上)
・無料体験レッスンを受け、レベルチェックテストの後に入学。

短期集中コース
・開講 夏期/冬期(レベルチェックテスト不要)
・「はじめての通訳訓練」や「ビジネス通訳入門」が定番の人気クラス

eラーニングコース
・随時受講可能(レベルチェックテスト不要)
・Bobby Hirasawa(平澤 聡)先生の「超実践!IR通訳」ポイント解説
・通訳者の日本語ノートテイキング
・通訳のための日本語サマライズ
・“伸び悩み解消”基礎通訳訓練
・通訳経験者のための“訳出品質が変わる”情報分析力講座
・IT通訳入門
・IT通訳の最新トレンドとキーワード
・通訳攻略法:経営会議、決算発表、株主総会の通訳と知識

※ 中国語の通訳者養成コースも設置
※ 2023年1月現在、講座ならびにレベルチェックテストなどはすべてオンラインにて実施しております。

問い合わせ先
アイ・エス・エス・インスティテュート
E-mail:office@issnet.co.jp
TEL:03-3265-7103

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