Vol.5 まずは日本語で論理的に話せるように
/通訳者・丸尾一平さん

英語学習の無理強いはしない

我が家はワタシと妻、現在小3の長男、幼稚園年中の長女の四人構成です。今回はこちらのリレーエッセイに寄稿いたしますが、子どもの英語教育について、偉そうに語れることは大してございません、恐縮です。

我が家の教育方針は、少なくとも小学校までの間は習い事など、子どものやりたいことはなるべく全部やらせる、裏を返せば子どもが自主的にやりたいと言っていないことは無理強いしません。
結果、長男は体を動かすことが大好きで、体操教室、野球、スノボと、何よりWiiUなどのビデオゲームに夢中(苦笑)。長女はピアノ、体操教室、水泳、とそして最近地元の英語教室にも通い始めました。文武のバランスが長男よりはとれている、と言えますかね(笑)

この年頃の子どもですから、当然、友達の影響も大きく長女が英語教室に通い始めた動機も単純、幼稚園で一番仲の良い友達が通っているから。長男のも親友の誰か一人が本格的に英語教室に通い始めないかな、などと考えている他力本願な親です(笑)

英語通訳者のお仕事で食べているわけですし、それ以外でも英語ができることは自分にとって大いなる恩恵をもたらしてくれました。そりゃ子どもにも英語を学んでほしい気持ちは十分ありますが、無理強いして英語嫌いにしてしまうのは避けたいので、今のところ、及び腰な状況が続いています。そろそろ本気で何か刺激になるものを見つけたいものです。

そういえば先日、自宅で電話会議の通訳(最近特にIRの世界ではテレカンで通訳者が自宅から参加し、通訳を行うケースが増えています)をやったところ、仕事部屋の扉越しに聞いていた息子が目を輝かせて「父ちゃんすごい!」状態になっていましたので、これは一ついい刺激になるのかなと。今まで自宅からコールインの電話会議は敬遠しておりましたが、子どもの教育のためにも心を入れ替えて「これからは自宅テレカンの業務をジャンジャン引き受けたい」と考えております。まずはBluetoothのヘッドセットなど購入いたしました。エージェントの皆さま、よろしくお願いいたします(笑)

「先ず隗より始めよ」 近いところでまずは親が身を以て英語の楽しさを示さなくてはいけませんね。

と申しつつ、自分の手で息子と娘を完璧なバイリンガルに育て上げようなんて、そんな野望はございません。まず自分自身が完璧なバイリンガルだとも思っていませんし、息子や娘がどこかで「英語を本気で勉強したい!」と思ったときに備えて、土台だけでも作るお手伝いはしたいな、と思っています。自分も子どもたちであればいつかそういう日が来るはずであると、ここは楽観視しています。あとは自分たちでやってくれと(笑)

小3の長男と幼稚園年中の長女。

小3の長男と幼稚園年中の長女。

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