第54回 政治・経済を考える本はいかが?

21.
私の体のあらゆる細胞から幸せが漏れ出ていたの。いえ、違うわ。漏れ出るなんて響きがよくないし、私が感じていたものはそんなお粗末なものなんかじゃなかったわ。とんでもない。別世界よ。私はこの上ない喜びに溢れていたの。助手のロッティーが言ったように、私にはある種の輝きがあったのよ。

<コメント>少し女女しすぎている気はしますが、勢いがあってよいと思います。本一冊となったら、この文体だときついとは思いますが。 }
<余談> がんばってください。

22.
幸せが体中の細胞からしみ出しているようだった。ううん、しみ出しているなんて何か悪いことみたいね。でも私が感じていたのはもちろん悪いことなんかじゃなかった。そんなはずないわ。だってのぼせあがっていたんだもの。これ以上ないってくらいの喜びを発散させて。助手のロッテが指摘したように、かなり自分自身に酔っていたの。

<コメント>細かいところだと少しやりすぎかなと思う部分(自分自身に酔うとか)も散見されますが、全体の流れは良いと思います。あとはもう少しディテールを丁寧に訳してみてください。
<余談> がんばりましょうね。粘ってなんぼです。

23.
幸福な気持ちが私の体の全ての細胞から、しみだしてきた。いや、違うわ、ちょっと待って。しみだすというのは響きが悪い。私の感覚では悪いものではない。全く悪いものではない。私はツボにはまって、この上ない喜びを放っていた。助手のロッティが言うように、確かな輝きがあった。

<コメント> うーん、一文一文はともかく、全体で見ると、文章がぶつ切れになっている印象を受けます。「この上ない喜びを放つ」とか「確かな輝きがある」とかもう一工夫。

24.
幸せが体の細胞一つ一つから湧き上がってきたの。いや、待って。「湧き上がった」というのはよくないわ。その時だって全くかなりいい気分だったもの。本当に。まるで浮かれていたのよ。喜びを放っていたの。アシスタントのロッティーが言うように、私には何か輝くものがあったの。

<コメント>これも女性を意識しているのはいいんだけど「湧き上がる」というのは良くない表現じゃないんですよね。あと「の」を使いすぎ。後半がやっぱりがくがくした感じになってますね。
<余談> 頑張りましょう。道は長いですが、やった分しかうまくなりません。

25.
私の体中の細胞一つ一つから喜びがにじみ出ていた。いや、待て・・・ 「にじみ出る」なんて言い方はよくない。私が実感しているのは決してそんな聞こえの悪いものではない。私は完全に自分の世界にひたっていて、この上ない喜びをまき散らしていた。アシスタントのロティから指摘されたとおり、私は確かにまばゆいほどの幸せに包まれていたのだった。

<コメント>「聞こえが悪い」わけではないかな。「喜びをまきちらす」の方が表現としては下世話な感じを受けます。それ以外はなかなかまとまっているのでちょっともったいないなあ。
<余談> こちらこそ宜しくお願いします。英語のニュアンスばかりでなく、日本語のニュアンスにも注意して訳すようにすると良いですよ。

26.
幸福感が身体の細胞という細胞から漏れていた。いや、ちょっと待って。漏れるじゃ聞こえが悪い。だって悪いことなんて何もなかったから。むしろ悪いとはほど遠いもの。そう、至福の境地。そして私は身体から無上の喜びを放出していた。実際、アシスタントのロティが言うには、その時私の周りに何かオーラみたいな光が見えたそう。

<コメント> 「放出」が気になるかなあ。「オーラみたいな光が見えた」というとちょっと怪しさが出てくるので、「幸せのオーラをまとっている」とかの方がいいのでは?
<余談> 考え方は分かるので、もう少しバランスに気をつけてみてください。

27.
私の身体の細胞という細胞から、幸せがにじみでていた。ちょっと待って。にじみでるはいやな感じよね。私の今の気分は、全然悪くなんかない。断然、違う。私はうっとりしていた。これ以上ないほどの幸せを身体から放っている。助手のロッティが指摘したように、私の身体のまわりは少し輝いて いた。

<コメント>「幸せがにじみでる」は日本語では嫌な感じにならないのですね。そこをどう工夫するかがポイント。「身体のまわりは少し輝いていた」だと本当に光っちゃってあぶないです。
<余談> マクロイは読んでないですね。ペーパーバックで入手可能になったら考えます。

28.
幸せがわたしの体中の細胞という細胞からにじみ出ていたわ。でも、ちょっと待って。にじみ出るって嫌な言い方ね。それに、わたしはとっても明るい気分だったのよ。絶対おかしな言い方だわ。わたしは幸福の真っ只中にいて、幸せのオーラを出していたの。助手のロッテが言ったとおり、ある種の輝きを放っていたのよ。

<コメント>「幸せがにじみ出る」は日本語としてありなんですね。「まっただ中」かな。「ある種の輝き」だったら、むしろこっちを幸せのオーラにした方が落ち着くんじゃないかな。
<余談> こちらこそよろしく。続ければ少しずつでも上達しますからがんばってみてください。いつかMVPを、でもいいし。

29.
私の体の細胞という細胞から、幸福が流れ出ていた。ううん、違う。流れ出る、というと悪いことのように聞こえるけど、私が感じていたのは、まったく悪いことじゃない。全然悪くなんかない。最高だった。私は無上の喜びをまき散らしていた。助手のロッテが言うように、私の中にはまぎれもない幸福があった。

<コメント>「流れ出る」はぎりぎりOKという気もするんですが、「喜びをまき散らす」は気になります。あとaboutだから中ではないです。でもトーンはいい感じなので、もう少しがんばれば敢闘賞。
<余談> 洋書と和書の読書の比率は一概に決まりません。英語をきちんと読めていないのなら洋書中心、逆に意味は十分分かっているけれど、訳文がこなれていない場合は和文中心となると思います。大切なのはいろいろな文体に触れることですから、娯楽小説でも構いません。大切なのは目標を設定して読み続けることなので、去年失敗したら今年がんばりましょう。

30.
幸せが身体の細胞ひとつひとつからにじみ出ていた。ううん、ちょっと違うか。にじみ出るじゃあ聞こえが悪い。私が感じていたのは絶対悪いものではなかった。全然そうじゃなくって。夢見心地だった。最高の幸せ気分をまき散らしていた。仕事の助手ロッティーに言わせると、どこか輝いているところが私にはあった。

<コメント>「幸せがにじみ出る」自体は聞こえが悪くないんですね。「まき散らす」は逆にあまりきれいな表現じゃないかな。「どこか」だったら「何か」だと思います。
<余談> 暮れは久しぶりにのんびりしましたが、正月以降は休みなしで働いています。カナダは寒そうだから大変だなあ。


31.
幸せが私の体のあらゆる細胞から染み出ていた。いいえ。「染み出る」というと聞こえが悪いわ。それは決して嫌な感覚じゃなかった。まったく違う。私はふわふわした気分で、喜びに満ちた光を発していた。助手のロッティーから言われたみたいに、幸福に輝いていた。

<コメント> 前半はいいと思うんですが、「喜びに満ちた光」というのはちょっと違和感があるなあ。そのあたりの言葉選びにもう少し注意を払ってみてください。流れ自体は悪くないので。
<余談> 今年もよろしく。

32.
幸せが私の身体中の細胞からしみ出しているの。いえ、待って。しみ出すっていうのはひどい響きだけれど、私の感じは全くひどくないわ。全然違うもの。恍惚とした感じ。幸せがあふれ出ているの。助手のロッ ティーが言っていたように、ある意味光り輝いているのよ。

<コメント>雰囲気はあるんですが、ちょっと女言葉を意識しすぎたのかなあ。べたべたした感じの訳文になってしまったかも知れません。この文体だと、読み手が少し疲れちゃう。それ以外は統一感があるという意味で良いです。

33.
幸せが体中の細胞から漏れ出た。いえ、違うわ。漏れるっていうと聞こえが悪いけど、全然いやな感じはしなかった。これっぽっちもね。むしろ最高の気分だった。至福の喜びに溢れていた。助手のロッティーに言われたように、わたしは特別な輝きを帯びていた。

<コメント>ちょっと硬い表現と柔らかい表現が混在している感じがします。「至福」とか「特別な輝き」あたりをもう一工夫するといいんじゃないかな。「もれ出た」は「もれ出ていた」でもいいかな。
<余談> こちらこそよろしく。僕のコメントより、皆さんの訳文のバリエーションを見ていくことがより勉強になると思いますよ。

34.
喜びは体中の細胞からにじみ出ていた。いや、待った。にじみ出た、なんて聞こえは悪いけど、感じは本当に悪くなかった。それはもう絶対に。忘我の境地で、至福感を放っていた。助手のロティが指摘したように、私は幸福感でいっぱいだったのだ。

<コメント>「喜びが」かなあ。「喜びがにじみ出る」は別に日本語だと聞こえが悪くないんですね。だからそこが工夫のしどころなんです。「忘我の境地で至福感」は相当言葉として派手な感じ。少し伝わりにくいかな。特に「感じは本当に悪くなかった」は誰かの話かなと思われるかも知れない。

35.
幸福が私の体のあらゆる細胞から漏れていた。いえ、ちょっと待って。「漏れる」はよくないことみたいだけど、私が感じていたのは全く悪くないこと。全然悪くない。私は無我の境地にいた。私は喜びをあふれさせていた。助手のロッティーが指摘したように、私はある光をまとっていたのだ。

<コメント> 「細胞から漏れる」ってすーっと浮かぶ表現かなあ。そう考えるとevery cellは別にevery partでもinchでも構わないことが分かります。ですから、細胞にこだわらなくても良いんですね。そう考えると「身体の隅々から」くらいに処理した方が楽になります。「全く」はひらかないと、その次の「全然」とかぶりますね。無我だと喜びも感じないんじゃないかなあ。
<余談> がんばってね。

36.
幸福感が体中から滲み出てきた。いや、「滲み出る」はひどいな、そんなにひどい気分じゃなかったから。少しの間、私はぼうっとしていたわ、至福感を放ちながらね。助手のロッティが指摘するように、その時私は周囲にある種の光を纏っていた。

<コメント>「幸福がにじみ出る」は日本語としてありなんですね。そこを工夫しないと。「そんなにひどい気分じゃない」ということは「多少はひどい」はずで、なのに「至福」は論理矛盾になってしまいますね。Urban Dictionaryとかをまめに引くといいですよ。

37.
全身のすみずみから幸せが漏れだしていた。いえ、違うわ。漏れだすなんて変よ。この気持ちは絶対に、そんなおかしなものじゃない。断じて違うわ。わたしの頭はぼうっとしていた。体から喜びがとめどなくあふれていた。アルバイトのロッティの言うとおり、体が強い輝きにつつまれていたのだ。

<コメント> 「漏れ出す」自体は変じゃないんじゃないかなあ。もうちょっと工夫するといいかも。あとは「強い輝きに包まれていた」がちょっと気になります。「いた」が続いてしまったのもちょっともったいなかったかな。
<余談> バークリーは未訳も含めてkindleで読めるので、いいですよー。工夫は感じられるんだけど、少しバランスが悪いかな。もう少し、日本語の発想としてどうなるかまで踏み込んでもいいんじゃないかなあ。

38.
体中の細胞という細胞から幸せが滲み出た。いえ、ちょっと待って。滲み出たっていうのは響きが悪いわね。気分は全く悪くなかったのに。微塵も。それどころか、私は陶酔して、至福の喜びを放出していた。助手のロッティが指摘したように、ある種の輝きが私を取り巻いていたのだ。

<コメント> トーンは嫌いじゃないです。ただ「幸せがにじみ出る」はまず日本語としてあり。あと漢字が多いのでもう少し開けるところは開いた方がいいと思います。あと「至福の喜びを放出」というのはやはりちょっと違和感がありますね。たとえば「はなつ」でも十分だと思うのですが。

39.
体中の細胞から幸せが染み出していた。あ、ちょっと待って。染み出すっていうのは表現が悪かったわ。私が感じていた気持ちは、どう考えても悪いものじゃなかった。まったくもって、ね。目の前がバラ色だった。幸せオーラがあふれてた。助手のロッティが気づいたとおり、天にも昇る気持ちだった。

<コメント>特に後半が原文とは離れていて、ある意味、超訳になっているんですが、特に後半に勢いがあるのはいいですね。
<余談> まあ、こういう難しいのばかりということはないんですけど、大切なのは思考訓練なんですね。とにかく頭をいろいろと使ってみる。考えてみる。そういうことが大切です。

40.
幸せが、体中の細胞という細胞から染み出ていたわ。違う、待って。染み出ていた、なんて響きが悪いわ。気分はちっとも悪くないもの。頭がぼうっとしていたみたい。幸福感を放っていた、ね。アシスタントのロッティーに指摘された通り、私はある高揚感にあふれていた。

<コメント>ちょっと「板橋のバラ」というブログっぽい印象。少し女性を意識しすぎかも知れません。後半の流れが今ひとつかな。「天にものぼる思い」とかもっといろいろ表現があるんじゃないかな。
<余談> どうぞよろしく。僕の書いているのは単に例であって解ではないんですね。ですから、いろいろ人の訳文を読むことが大切です。がんばりましょう。

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