第70回 “constitution”についてとハワイの所感

41.
インターネット上の敵を打ち負かす一番の方法は? 無視することだ。
インターネット上で友達をつくる一番の方法は? 気の利いたことを言おう。
私が知っているたったひとつのルールは、”優しい人であること。”

<コメント>縦書きも考えると二重引用符は避けたいですね。「気の利いたこと」は少し漠然としちゃうかなあ。「優しい人であること」は、「優しい人であるべし」かなあ。have (got) toのニュアンスは出したいです。

42.
インターネット上で敵を打ち負かす最良の方法は?無視することだ。
インターネット上で友達を作る最良の方法は?相手の良い所を言うことだ。
“私の知るところではルールはひとつである。それは親切であることだ”カート・ヴォネガット

<コメント>引用部分は「だ」にしたくなかったかな。「最良の方法」って合ってはいるんですが、実際にそういうかなと引っかかるというか、訳す時に注意が必要な表現だなと思います。
<余談> 「先生」禁止w。分野はばらばらです。仕事で読む場合は通読とか熟読することはまずありません。必要なところしか読まないので。このコースの本はざっと目を通して、とにかく課題に使える表現を見つけるだけなので、自分の中では読んだうちには入れていません。何かしら新しい分野について知りたい場合は通読します。本当に面白い小説とかノンフィクション、政治などの本は熟読することもあります。ですから目を通すという意味なら一年に数百冊は見てますし(訳している字数だけでもかなりな量ですし)、自分の中で読んだという感覚で読書しているのは100冊くらいですね。ですから週に2冊くらいのペースです。

43.
インターネット上で敵に勝つ最良の方法は何か?無視することだ。では、ネット上で友達になる最良の方法は?相手をほめること。「この世で一番大事なのは、相手を思いやる心だよ」

<コメント>「最良の方法」はもう一工夫ほしかったかなあ。意味は合ってるんですけど、何か色気がないんですよねえ。そのへんが一番難しいかな。
<余談> ある程度ここでの文脈で引用も訳していいとは思うんですよ。むしろ口調がどうなるか、かな。

44.
インターネット上で敵をやっつけるのに一番良い方法は?相手を無視することだ。
インターネット上で友人を作る最善の方法は?相手を褒めることだ。
「ルールは一つだけだ。すなわち、親切でなければならない。」

<コメント>「やっつける」というのはやっぱりかなりラフな感じですよね。そうすると「一番いいのは?」。そうすると「友人を作る最善の方法」がまったくトーンが違ってしまう。そういう場合は、「友だちを増やす場合は?」「相手をほめることだ」みたいになってくるかな。
<余談> 大切なのは難しいことを理解することなんですね。そのことが分かれば、謙虚に訳文と向かい合えるようになりますから。ハワイから戻るとまた行きたくなります。アレルギーなので、やっぱり空気がいいところは幸せ。

45.
インターネット上で嫌いな相手を打ち負かす最良の策は?-無視すること。
インターネット上で友達を作る一番上手な方法は?‐相手をほめること。
私が知る法則はたったの一つ、それは「人には親切にしなければならない。」ということ。

<コメント>原文の言葉遣いとしては、vanquishはやや硬く響きますが、全体的にはくだけた口調なので、そのあたりがうまく出せるといいんですね。そうすると「法則」は硬く響くかな。
<余談> 原文の雰囲気を出すのが実は難しかったりします。ぜひハワイを訪ねてみてください。BBQはなかなか機会がないんですね。

46.
インターネットでの敵とは、どうやって戦ったらいいだろう? 無視するのが一番だ。 インターネットで友人を作るにはどうしたらいいだろう? 気のきいたセリフでほめるのが一番だ。
「私が心に留めているルールが一つだけある。相手を思いやるということだ。」

<コメント>「での」はちょっと読みにくいかな「上の」でいいかも。「気の利いた」までは考えなくていいんじゃないかな。流れがあるのはいいです。
<余談> せっかくだからぜひ読んでみてください。個人的には「Slaughterhouse 5」が好きなんですが。

47.
インターネット上で敵を打ち負かす最善策は?彼らに対して何も書かない事。インターネット上で友達を作る最善策は?彼らの良いところを書く事。
“私の知る限りルールはひとつ:親切であれ”

<コメント>「彼ら」みたいな代名詞をいかにうまく消していくかが和訳するときの肝なんですね。男女の言葉の区別もほとんどないですから、she said.みたいなものが必要になってくる。それに対して日本語は口調で誰のセリフか分かるからなくても分かる。そこをどう処理するのかが大切だったりします。文芸や出版はまだまだ縦書き中心なので二重引用符とかコロンは避けたいですね。

48.
インターネット上で嫌な奴をやつける最良の方法かい?相手を無視することだ。
インターネット上で友人を作る最良の方法かい?相手を褒めることだ。
「私が知っているたった一つの規則がある。親切でないといけない。」

<コメント>「やつける」は「やっつける」かな。「規則」は間違いではないんですが、何か人にアドバイスするときに「規則」という言い方はあまりしないんですね。「決まり事」とか「約束ごと」とかいうんじゃないかなあ。

49.
ネットで気に入らない相手を封じる最良の方法は? 無視しよう。ネットで仲良くなる最良の方法は? 誉めよう。
「僕にとって確かな、守るべきただひとつのこと。思いやりを忘れないで」

<コメント>「最良の方法」はもう一工夫欲しかったんですが(「一番良い方法」とか)、全体の流れがとてもいいです。

50.
ネット上の敵を負かす最も効果的な方法は? ただ無視すればいい。
ではネットで友達を作るには? “いいね!”。
一つ言えることは→「当り障らず」

<コメント>bestの部分は出したいんですね。「いいね」はちょっと意味不明。「いいね」は「Like」で別にほめているとは限らないんですね。「当たり障らず」はおかしいんじゃないかなあ「当たって、でも障らない」という意味になってると思うんですが。もともとが「当たり障りのない」というのが正しい使い方で、「当たらず障らずの意見」とかは聞きますが。

<全体講評>

意外にすっきりした訳文が少なかったのは、「best way」の部分かなあ。(What is) the best way…の丸括弧の部分が省略されていることで、語り口は堅苦しくなくなってるんですね。vanquish your enemiesは多少硬めですが、say nice thingsはもろ軽い。引用の部分はきっちりしてますが、ヴォネガットなのであまり硬いのもどうかなと。その辺をうまくバランス良く訳したいところです。

今月の敢闘賞は、6さん、13さん、20さん、21さん、24さん、36さん、46さん、49さん。
MVPは31.庄子萌さんでした。精進してください。

<講師試訳>

ネット上でいやな相手を何とかするには? 相手にしないのが一番。ネットで味方を作るには? 良いことをいうのが一番。

「僕が知ってる決まり事はただ一つだけ。優しくなくちゃね。」

<次回の課題文>

ハワイでゲットしてきたHonolulu誌から。特集はThe Ultimate Guide to Japanese Foodです。

In Honolulu, we eat a lot of Japanese food. There are more Japanese restaurants in Hawai’i than any other type of restaurant, whether you’re looking at listings in Yelp or the yellow pages. Izakayas, ramen bars, fast food sushi joints, hole-in-the-wall okazuyas with family recipes, straight-from Japan imports specializing in one thing…the list goes on and on. Think of this as your guide to the best in a vast and varied landscape, your insider companion to places where unfamiliar ingredients and sushi nazis combine to create some of our favorite, soulful, and most authentic dining.

最後の行のみ(赤字部分)が課題です。難しいですよ。でも間違っても構わないので挑戦してください。本当に英語らしい文章なので。頭を使わないと上達しないですからねー。課題文はこれだけですよ。

Think of this as your guide to the best in a vast and varied landscape, your insider companion to places where unfamiliar ingredients and sushi nazis combine to create some of our favorite, soulful, and most authentic dining.

ちなみにsushi nazisはこういう意味。

Nazis is an exaggeration of the authoritarian types of people who are so sharp and harsh that you fear what they’d do if even any real power. Real Nazis are very scary but luckily in this world that is rare so it’s okay to use the word as a metaphor for people who have adopted that sort of strict adherence to rules that it’s kinda scary. It’s not perfect but the Nazis are the most culturally well-known authoritarian extremists, so chill.

ではまた来月。

★★訳文の応募は締め切りました★★

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