日英コースの授業では
英語ネイティブ翻訳者が指導

お話を伺った人 産業翻訳コース日英本科講師 ショウジ・マロイ先生 (しょうじ・まろい) イギリス出身。ロンドン大学卒、ダラム大学経営大学院修士課程修了。英国と日本の銀行・証券会社に20 年以上勤務し、日英翻訳やIR 業務を担当。2004年に独立し、政府機関や大手金融機関、メディアを主な顧客に、日英翻訳や英文編集・作成・校閲などを受託している。

お話を伺った人
産業翻訳コース日英本科講師
ショウジ・マロイ先生
(しょうじ・まろい)

イギリス出身。ロンドン大学卒、ダラム大学経営大学院修士課程修了。英国と日本の銀行・証券会社に20 年以上勤務し、日英翻訳やIR 業務を担当。2004年に独立し、政府機関や大手金融機関、メディアを主な顧客に、日英翻訳や英文編集・作成・校閲などを受託している。

通訳・翻訳サービスや人材派遣・紹介、語学研修などを通じ、国際コミュニケーションをさまざまにサポートするサイマル・グループ。その一員であるサイマル・アカデミーは1980年の設立以来、質の高い実践教育を行い、通訳・翻訳のプロフェッショナルを多数輩出している。

翻訳者養成コースには産業翻訳コースと出版翻訳コースがあり、どちらも基礎科と本科の2レベル編成。産業翻訳では、日英と英日のクラスをそれぞれ設けている。本科になると専門性を掘り下げていき、日英では「金融・経済・経営」と「行政・経営」に分かれ、英日では「金融・経済・経営」を中心に学習する。

各クラスとも、ターゲット言語を母語とする当該ジャンルのベテラン翻訳者が指導にあたる。産業翻訳コース日英本科(金融・経済・経営)を担当するのは、イギリス出身のショウジ・マロイ先生。主に企業の経営資料や新聞記事を教材とし、株式市場や外国為替はもちろん、貿易交渉、企業の海外展開、原油生産、さらには気候変動まで、幅広いトピックを扱うそうだ。

「経済動向や金融政策、企業活動を追いながら、日英翻訳の仕事に直結する実践的な知識や英語表現を身につけることができます。背景知識が不足している方もいらっしゃるので、できるだけわかりやすく説明することを心がけています」

日本語の経済紙や経営資料の英訳と英文記事の英文サマリーを宿題とし、授業ではポイントの解説や質疑応答を行う。加えて、その場で翻訳・推敲するクラスワークも実施。教室でのやりとりは、すべて英語でなされる。
「授業の間、留学しているようなものです。生徒さんは皆モチベーションが高く、英語であっても積極的に議論に参加します。それによって相互学習の効果が高まり、私の指導もより深いものになって、学びの好循環が生まれる。理想的な学習環境と言えるでしょう」

授業ならではの厳しさが
学びや向上心につながる

業界全体の傾向として日英翻訳者は常に不足しており、日英翻訳ができれば、仕事を安定して獲得する上で大きな強みとなる。そのスキルを得るため、あるいは向上させるために、日英本科を継続受講する人は少なくない。
「授業では、一人で学んでいたのでは得られないものが手に入ります。例えば、ほかの生徒さんの意見や私のアドバイスを聞くことで、どう訳すのが適切なのか、ほかにどういう訳し方が可能なのかがわかります。クラスワークでは、指名した方の訳文を叩き台に、より良い訳へと推敲していくので、訳した本人にとっては多少シビアな時間になるかもしれません。しかしその厳しさがあるから、向上心が刺激されるのです」

質の高い翻訳をするには、「知識が大前提」とマロイ先生。金融・経済の場合、ニュースをよく聞き、よく読み、よく理解することが大事」だという。「その上で、一語一語直訳するのではなく、全体の意味を忠実にとらえ、一から『書く』つもりで表現していけば、自然な訳文に仕上がります」

サイマル・アカデミーではグループ企業と連携し、様々なキャリアサポートも提供している。実力があれば、プロとして活躍できるチャンスは十分。あとはそれぞれの取り組み次第であり、マロイ先生はこんなエールを送る。
「フリーランサーとしての自覚を持ち、依頼者が何を求めているかを汲み取って、要望に沿った翻訳を納品する。そうして顧客との間に信頼関係を築くことができれば、継続して仕事を受注できるようになるはずです。翻訳は情報発信の一端を担う意義ある仕事。そこに社会的責任が伴うことを忘れることなく、つねに品質と正確性を追求する翻訳者を志してください」

修了生インタビュー
レベルの高い授業で実力を磨き
今は翻訳の仕事に追われる毎日です

翻訳者養成コース修了生 青木克行さん (あおき・かつゆき) 同志社大学経済学部卒。大手家電メーカーおよび外資との合弁子会社に勤務し、2011 年に定年退職。翌12 年4月よりサイマル・アカデミー翻訳者養成コース「日英翻訳・本科」で学び、修了後、(株)リンクトランス・サイマルの登録翻訳者に。現在は経済・金融分野の日英翻訳を手がけている。

翻訳者養成コース修了生
青木克行さん
(あおき・かつゆき)

同志社大学経済学部卒。大手家電メーカーおよび外資との合弁子会社に勤務し、2011 年に定年退職。翌12 年4月よりサイマル・アカデミー翻訳者養成コース「日英翻訳・本科」で学び、修了後、(株)リンクトランス・サイマルの登録翻訳者に。現在は経済・金融分野の日英翻訳を手がけている。

会社員だった50 歳のときに翻訳者になる準備を始め、定年退職から半年後、翻訳会社1社に登録しました。「経済関連の日英翻訳」を看板に掲げて開業したものの、ひどいときには月に1 回ぐらいしか仕事が来ません。取引先を増やす必要性を感じ、それにはまず自分の実力を磨くことが先決だと考え、ネイティブ講師の指導を受けるべく、サイマル・アカデミーに通うことにしました。

レベルチェックの結果、「日英翻訳・本科」を受講。英訳と英文要約の課題を全18 回分こなし、半年間で大量の英文を書いたことは、翻訳力を養う良い経験になりました。しかも毎回ネイティブの先生が英語をチェックしてくれるわけですから、身になるものは多かったですね。自然な英語表現をいろいろと学ぶことができ、常に何通りかの言い回しを示してくれるので、表現の幅も広がりました。また定冠詞・不定冠詞の使い分けがよく理解でき、可算名詞・不可算名詞にも意識が及ぶようになったため、文法的により正しい英語が書けるようになったと感じています。

基礎科から上がってきた方や、何年もリピート受講している方たちと学ぶことで自分のレベルがわかり、やる気に火が点いたのも良かったのでしょう。修了後にはリンクトランス・サイマル(LTS)ともう1 社のトライアルに合格。LTS からは国際会議の資料、企業の取締役会の議事録、証券会社の目論見書などの英訳を受注しています。ほかの登録先とあわせて依頼が途切れず、忙しい毎日を送っています。

翻訳業を軌道に乗せることができたのは、講師・受講生ともレベルの高いサイマルで勉強した1つの成果。翻訳者としてはまだ新人ですので、この先5 年目10 年目を迎えられるよう、仕事に励んでいこうと思っています。